ポール・スミス(Paul Smith) 2019年秋冬メンズコレクションが、2019年1月20日(日)にフランス・パリで開催された。
ハッと目を惹く真っ赤なロングジャケットがショーの始まりとなった今季。ランウェイの上には、ネイビー、オレンジ、ピンク、イエロー…と、弾けるような明るいカラーで溢れていく。やや肩が拡張されたテーラードジャケットは、カラフルな色彩をのせて、フレッシュでモダンなワードローブへとアップデートされている。
コレクション全体を通して感じられるのは、異なるテイストのミックス。その1つとして挙げられるのは、ミリタリーの要素である。フライトキャップを連想させるエコファーのヘッドウェアや、パラシュートパンツのようなゆったりとしたボトムスが登場。またブラックのジャケットには、イエローに彩られたポップなバックルがあしらわれている。
そしてもう1つのテイストとして感じられたのは、パンキッシュなムード。チェック柄やレザーで仕上げた細身のパンツには、ハードなジップを張り巡らせて。またモデルの足元には、エッジのきいたレザーシューズを組合せている。
コレクションでひと際目立ったのは、花々を散りばめたグラフィック。特にブラックをベースにしたセットアップの上では、その鮮やかな色彩が強調され、観る者を魅了する瑞々しい色彩を放っていた。
イエロー、レッドといったカラフルな色彩をのせた、アニマル模様のグラフィックは、レザージャケットやシャツなどに登場。ストライプ柄のフォーマルなジャケットには、そのライニングにブルーのレオパード柄があしらわれている。ジャケットの裾がひるがえる際に、時折顔を出すそのグラフィックからは、大人の遊び心を感じられる。