ハンティング・ワールド(HUNTING WORLD)は、2018-19年秋冬コレクションをミラノ・ファッション・ウィークの2018年1月15日(月)に発表した。今季は、クリエイティブディレクターに相澤陽介を迎えて初のミラノコレクションだ。
冒険における、探究心と発見。自由と個性を尊重するアメリカンスピリッツを、今季のハンティング・ワールドは再構築した。インスピレーションは60~70年代のもので、特に1965年、ブランドの基盤にもどりアメリカにおける様々な背景の人が団結し、新しい文化に触れた当時の独特な文化をリライト。一見相いれないものも、男性的であるという共通項をもつディテールや素材を用いることで、強い男性像を具現化している。
序盤に登場したのは、トラッドなウールチェックと温もりあるトライバル。民族調のテキスタイルを用いたシャツには、同じテイストを匂わせるサルエルパンツ、そして対照的なテイストを匂わせる寒い冬にも対応できるアーバンな機能的ダウンコートがコーディネートされている。チロリアンのモチーフも、ベルトやバッグのストラップといったディテール部分に採用されている。
過去の時代を着想としてるからとはいえ、新しさを感じるのはテイストミックスが効いているためではないか。中盤以降、その想いが強くなったように感じられた。通常はクラシックと思えるシャツとスラックスのスタイルにもエスニック柄が効いていたり、スエードのサファリジャケットとスマートなトラウザーを合わせたり。終盤になると、モダンなストリートの要素も垣間見えるようになり、スタジャンやロゴ入りプルオーバーなどのアイテムも登場している。
また、ファブリックは今までも述べてきた通り豊富で、特にハンティング・ワールドが発明したバチュー・ファブリックは、耐水性ポリウレタンでコーティングされたナイロンで、 衝撃吸収性や耐引裂性などを兼ね備えた高機能ファブリックだ。今回は小物類で活躍し、バッグ、バックパック、ベルトバッグなどに採用されている。そこには、自由であることを私たちに思い出させるコレクションにおいて、旅行すること、探検することを容易にさせる意図も汲まれている。