エルマンノ シェルヴィーノ(ERMANNO SCERVINO)の2018年春夏コレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク4日目の2017年9月23日(土)に発表された。
今季のマストハブアイテムとなるのは、スリップドレス。華奢なストラップ、大きく開いたバックスタイル、Vの字にカッティングされた胸元。あらゆるディテールで女性らしさを表現するこのドレスがシーズンの鍵を握る。
アイテムそのものの個性を際立たせ、デコレーションもフェミニニティを意識。全面にまんべんなく配されたフラワーのチーフや繊細なレースワーク、そしてランダムなフリルまで表現のバリエーションは豊かだ。さらに、オケージョンに合わせて選べるよう、ラメを散りばめたり、スカート部分にボリュームを持たせたものもある。シースルーグローブと合わせればよりスタイルはドレッシーへと変わる。
ショーはエンターテイメント性を持たせているのか、このフェミニンなコードに、突如として男性性を降り注ぐ。ミスマッチとしか言いようにない、ブルー&ホワイトのストライプ柄シャツやレザージャケット、ボンバージャケット、ピンストライプのテーラードジャケットがドレスとコーディネートされて衝撃的に登場する。
最も意表を突いたのは、ダウンコートだろう。鮮やかな赤やグリーンに染め上げられたアウターはそれだけでも存在感が抜群であるのに、スリップドレスと交われば、スポーティーさとアクティブさをより発揮する。
スリップドレス単体のモデルと、これらマスキュリンなアウターを羽織ったモデルが交互に顔を出せば、一方は開放感に満ち溢れているように、一方は強烈な官能性を内に秘めたように映り、コーディネートの幅の広さを感じさせる。