エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)の2018年春夏コレクションは、テーマとして「LOVE & MUSIC」を掲げた。そして、LOVE & MUSICを象徴するキューバとジャマイカ、2つの国のナショナルフラッグのカラーを存分に取り入れている。
2か国のフラッグカラーによって作られた2018年春夏シーズンは、ダークトーンが主軸だった2017年秋冬コレクションとは真逆に、ふんだんに色がのせられた。キューバを連想させる力強いブルーのシャツと真っ赤なセットアップ、ジャマイカを連想させる、目の覚めるようなイエローのワークコート、鮮やかなグリーンのベスト。個性あふれる色遊びは、色を知り尽くした大人だからこそできる組み合わせだ。
小紋柄、踊るような花柄、ボーダーなど色遊びには柄合わせもつきものらしい。今回はカリブ海に面する2か国がインスピレーションにあるからか、エスニックなパッチワークのテキスタイルも印象的である。もちろん、グレーやネイビーなどのオーソドックスなカラーも登場するが、素材が軽やかな分、色遊びを邪魔することはない。むしろ引き立て合っている。
パンツはしっかりダブルステッチの効いたミリタリーテイストもあれば、スポーティーなトラックパンツも共存する。アウターは、MA-1やナイロンパーカー、コットン素材の軽いジャケットといったラインナップで、幅広いコーディネートが楽しめる。とはいえ、統一感がないわけではなく、エンジニアド ガーメンツらしさは揺るいでいない。
パーカーは、ドローコードを忍ばせ、撥水加工を備えることで機能性にも長けた1着として提案。パンツはというと、適度なハリ感のあるシワ加工の素材を用いることで、気兼ねなく履ける相棒として提案している。