ジュン アシダ(jun ashida)の2015-16年秋冬コレクションが、2015年4月8日(水)、東京・六本木のグランドハイアット東京で発表された。今季は、インスタレーション形式を選択。7つに分けたイメージに合わせて、ワードローブが披露された。ポージングをしたり、ときにウォーキングしたり、動きに静と動の変化を付けたモデルたちのパフォーマンスに注目が集まる。
黒と白で揃えたクラシックスタイルは、ジャケットの着こなしを積極的に提案。十字にステッチを配した、ノーカラージャケットには、ボーダーのストールを合わせ、スポーティーな雰囲気に。ツイードジャケットは、襟を立て、少し活発なイメージを与えていた。レザーワンピースを採り入れることで、ハードなアクセントを差し込んでいく。
ワンピースやツーピースを軸とした、エレガントなアイテムも揃う。ベージュとブラックのワンピースは、腕と胸の間に、植物を想起させる立体的な装飾をあしらい、カーディガンを羽織っているようなトリッキーなユーモアで、観る者を魅了していく。そのほか、千鳥格子とレオパードをドッキングさせたプリントワンピース、波のようなフリルを飾ったジャケットなどが展開。パールやビーズの大振りなアクセサリーやファーストール、花のヘッドドレスなどの小物が、優美なムードを盛り上げていた。
フェミニンなムードは、ディテールからも発信。ふんわりとした膨らみのある袖や丸く立体的なポケットを持つ、ロングコート。生地を2枚重ねて、花を浮き立たせたワンピース、切り替えにカラーアクセントを採り入れたツイードコートなどが並んだ。どのアイテムも繊細なテクニックが施され、大人の女性に向けたタウンウェアへと仕上げた。
ラストに紹介するのなら、ブランドならではのゴージャスなドレスが相応しい。ふわっと広がったラインと、スカート部分に溶け合うようにあしらわれたビジューの装飾が美しい水色のドレス、肩にリボンをあしらったマキシ丈ドレス、ショールを羽織るように異素材を組み合わせたベルベット地のドレスなどが揃う。どのアイテムも、宝石のようなカラーと上品な光沢感が、幸福感を与えてくれる。特にフラワープリントのものは、大きくV字に開いたバックスタイルとウエストに配した花飾りが、観るものに余韻をプレゼントしていた。