2015年4月11日(土)から6月21日(日)まで、「ルオーとフォーヴの陶磁器」展が東京・新橋にある汐留ミュージアムで開催される。
20世紀初頭のフランスで、新しい表現を模索していたジョルジュ・ルオーやアンリ・マティス、アンドレ・ドランなどの画家たち。本展は「フォーヴ(野獣)の画家」と称された彼らが絵付けした陶磁器を日本で初めて紹介する。併せて、画家たちの制作に重要な役割を果たした陶芸家アンドレ・メテの生涯と作品も展示。
激しい色彩を特徴とする絵画が出品された1905年のサロン・ドートンヌの展評に由来して、「フォーヴの画家」と称されるようになった画家たちは、時期を同じくする頃、陶器の絵付けに夢中になった。芸術と生活の結びつきを求める当時の芸術潮流の中、実験的な芸術運動を展開していた画家たちは、鮮明な色彩や輝くマティエール、そして大胆な装飾性を生み出す陶芸に強く惹きつけられた。画商ヴォラールの推奨や陶芸家アンドレ・メテの情熱もあり、画家たちは、メテの用意する皿や壺に、大胆な表現と巧みなタッチによる個性的な絵付けを施していった。その新しい装飾性と色彩の輝きは、批評家やコレクターをおおいに魅了したのである。
左) アンドレ・メテ《卵型花瓶 幾何学模様と野兎》1910-11年頃 高さ18cm 施釉陶器 ブロ・コレクション
右) アンドレ・メテ《花瓶 鳥と植物》1909-20年頃 高さ38.5cm 施釉陶器 パリ市立プティ・パレ美術館
今回の展覧会では、特に実りある陶磁器制作を行ったルオーを大きく取り上げ、また知られざる陶芸家メテに焦点を当てながら、1906年から11年という短期間に集中して制作された画家たちのやきものを一堂に会して展観する。陶磁器、下絵、油彩、水彩、資料など約140点を通して、20世紀初頭における絵画と装飾芸術の関係を探り、見過ごされがちなフォーヴィスムの一側面を浮き彫りにする。フォーヴの画家とメテの陶磁器は、日本ではほとんど所蔵がなく、フランスからおよそ70点が初来日となる本展は、個性的な作品がそろう。
【開催概要】
ルオーとフォーヴの陶磁器
会期:2015年4月11日(土)~6月21日(日)
場所:パナソニック 汐留ミュージアム
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
休館日:毎週水曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)
時間:10:00~18:00( 入館は17:30まで)
入館料:一般 1,000円、65歳以上 900円、大学生 700円、中・高校生 500円、小学生以下 無料
※20名以上の団体は、各100円割引。
※障がい者手帳を持っている方、および付添者1名まで無料で入館可能。
【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:03-5777-8600