コーチ(COACH)が、2015年秋メンズコレクションを発表した。今季は、アメリカの原点に迫った“アメリカン・オリジナル”のリミックススタイルを提案する。
「自らの個性とスタイルに自信を持ち、ファッション全般への関心が高く、ラグジュアリーという観点から見直された普遍的な衣服への信仰が深い男性。アメリカらしいシルエットと馴染みのあるアイテムの数々は、こうした男性たちに向けて再解釈されたもの」。エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターのスチュアート・ヴィヴァースは、本コレクションについてそう語る。ニューヨークという街と通して観るビースティ・ボーイズ、若き日のケネディ兄弟、ガス・ヴァン・サントらのスタイルがイメージだ。
様々な人種が交わる都市ならではのスタイルは、オーセンティックでありながら、どれも気負わないデザインで、着る人の個性を引き立てる。アウターはスタジャン、MA-1といったコンパクトなものから、マットな艶感のレザーコート、ムートンコート、N-3Bまで幅広くラインナップ。またボアやファーをふんだんに用いたものが多く、寒さの厳しいニューヨークで、ラフに羽織って着こなす様子を想わせる。
パレットはミリタリーカラーを貴重に、ブラック、深みのあるボルドー、スキンベージュが中心に。ファーがアクセントになったアウターやニットウェアは一見、通常のカモフラージュ柄であるが、モダンなグラフィックからなっていたり、レオパードのようだったりと、さりげなく遊び心を効かせている。お揃いのバッグ、ビーニーで統一感のあるスタイリングを提案した。
今季のバッグは、アクティブな装いにふさわしい機能性を備えたものばかり。大容量のトートバッグやバックパック、コンパクトなショルダーバッグやスリムなクラッチなど、上質なレザーでタイムレスなデザインに。足元はシャークソールのスニーカーやボアのついたハイカットで、装いにたくましい重量感をプラスした。