ポール・スミス(Paul Smith)の2015年春夏コレクションが発表された。現代美術の国際展覧会、ベネチア・ビエンナーレの初日に世界中から集まるアーティストやギャラリストたちからインスピレーションを受けた今季。彼らの、機能的でありながらクリエイティブな着こなしをイメージしている。
コレクションではフォーマルで華やかなジャケットスタイルの中に、機能性を取り入れ、動きやすくリラックスした装いを提案。タキシードの下にTシャツを着たり、ジャケットの袖をロールアップしてスニーカーを合わせたりすることで、ベネチアの展覧会へと足を運ぶアーティストたちの着こなしを演出する。
また、印象的なのはボリュームのあるワイドパンツ。フォーマルなスタイルにも、ニットやシャツを着たカジュアルなスタイルにも、このパンツを合わせることでスポーティーかつリゾートチックで、肩の力を抜いた雰囲気を醸し出す。
一方、カラーパレットはイタリアらしい明るい色と、緊張感を織り混ぜた深みのある色合いで構成される。ティールグリーンやネイビー、ダークグレーなど、上質な暗めの色に、ピーチピンクやリーフグリーン等の明るいカラーを対照的に組み合わせている。また、トップスやストールにはタイダイのようなグラデーションに。そして鮮やかなボタニカル柄やレインボーストライプ、ポップな色使いのペイズリーが開放感溢れる印象を加速させる。
夏のベネチア、アーティステックで明るい水の都市に集うアーティストを、ポール・スミスらしくカラフルで陽気に表現したコレクションとなった。