ベイシックス(BASICKS)の2023年春夏コレクションが2022年9月1日(木)に東京・新木場にある「DHL 東京ディストリビューションセンター」で発表された。
元クリスチャンダダ(CHRISTIAN DADA)のデザイナー・森川マサノリが2021年秋冬シーズンよりスタートしたブランド、ベイシックス。森川が考えるベーシックなデザインに捻りを加えた、シンプルな日常着を提案している。オーガニック素材やサスティナビリティ素材など環境に配慮した素材を取り入れているのも特徴だ。
そんなベーシックスが初のランウェイショーの舞台に選んだのは、物流の拠点、DHL 東京ディストリビューションセンター。「消費」とは何だろうか、「ファッション」とは何だろうかーー暗闇の中をもがくような感覚で<答え>を探す中で、あえて消費の最前線ともいえるこの場所を選んだという。
ファーストルックは、白のタンクトップとデニムパンツという「ベーシック」を象徴するようなルックからスタート。続くルックも、ブランドの定番であるデニムパンツをベースに、デニムジャケットやレザージャケットなどシンプルなアイテムを合わせた。また、古着のリーバイス(Levi's)501を再構築したというジャケットとパンツは、ブランドコンセプトを象徴する一着として特に目を引いた。
今季はアンブロ(umbro)とのコラボレーションウェアも豊富なバリエーションで登場。Tシャツやジャケット、トラックスーツ、ファスナーによって丈を調整できるパンツなどが展開され、いずれも「umbro」の「o」の部分がベイシックスのアイコニックなハートマークにアレンジされた特別なロゴがあしらわれている。
ミリタリーウェアが散見されたのも今季の特徴といえる。テーラードジャケットには、ミリタリーテイストのスカートを合わせてプレイフルなミックススタイルを提案。無骨なカモフラージュ柄のシャツには、ニーハイブーツを合わせ、モダンなアクセントをプラスした。これらのアイテムもミリタリーウェアの過剰在庫をアップサイクルするなど、ブランドのスピリットがしっかりと反映されている。
さらに、会場となったDHLとタッグを組んだアイテムもラインナップ。廃棄予定だったというDHLのユニフォームをブラトップやホルターネックのトップス、デニムパンツの一部に使用したほか、ユニフォームとは対極にあるようなデコラティブなドレスとして生まれ変わらせた。
なお、森川は2022年内に、ベイシックスとは真逆となるクリエイティブに特化したブランドをスタートする予定だという。新しいブランドでどのようなクリエイションをみせてくれるのか、期待が高まる。