展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」が、東京都美術館にて、2023年1月26日(木)から4月9日(日)まで開催される。
エゴン・シーレは、世紀末を経て芸術の爛熟期にあったウィーンに生き、28歳という短い生涯を駆け抜けた画家だ。東京では30年ぶりとなるシーレの大規模展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」では、世界有数のシーレ作品のコレクションを誇るウィーンのレオポルド美術館の所蔵作品を中心に、シーレの油彩画やドローイング50点を通して、その画業と生涯を振り返る。
1890年に生まれたシーレは、最年少でウィーンの美術学校に入学するも、その保守的な教育に満足できずに退学、若い仲間とともに芸術集団を立ち上げた。当時の常識にとらわれない表現ゆえに逮捕されるなど、社会の理解を得られずに孤独と苦悩を抱えつつも、鋭い感受性でもって自己を深く追求し、時に暴力的とさえいえる表現によって、人間の内面や性を生々しく描きだしたのだった。
本展では、シーレの生涯や創作の背景にも光をあてつつ、その作品を紹介。シーレの自画像のなかでもっともよく知られる《ほおずきの実のある自画像》、死と不安の雰囲気を漂わせる《自分を見つめる人II (死と男)》や《母と子》などの人物画に加えて、《モルダウ河畔のクルマウ(小さな街IV)》といった風景画も目にすることができる。
また、シーレは1907年、当時のウィーン美術界の中心人物であったグスタフ・クリムトと個人的に知り合っている。《装飾的な背景の前に置かれた様式化された花》からは、平面的・装飾的な画面構成など、クリムトからの色濃い影響を垣間見ることができるだろう。
クリムトとシーレの繋がりに見るように、世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンでは、強烈な個性を放つ画家が数多く活躍していた。会場では、グスタフ・クリムトやオスカー・ココシュカ、コロマン・モーザー、リヒャルト・ゲルストルら、シーレと同時代に活動した画家の作品もあわせて展示し、約120点の作品からエゴン・シーレをめぐるウィーンの美術を展観する。
展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」
会期:2023年1月26日(木)〜4月9日(日)
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開室時間:9:30~17:30(金曜日は20:00まで)
※入室はいずれも閉室30分前まで
休室日:月曜日
観覧料:一般 2,200円、大学生・専門学校生 1,300円、65歳以上 1,500円
※日時指定予約制(2023年1月12日(木)10:00より予約開始。詳細については追って展覧会公式サイトにて告知)
※会期などは変更となる場合あり(最新情報については公式サイトを確認のこと)
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル / 全日 9:00〜20:00)