映画『靴ひものロンド』が、2022年9月9日(金)より全国順次ロードショー。
映画『靴ひものロンド』は、「ニューヨーク・タイムズ」で2017年〈注目の本〉に選出され、全米で称賛を得た原作小説を、『ワン・モア・ライフ!』『ローマ法王になる日まで』などで知られるイタリアの名匠ダニエーレ・ルケッティが実写映画化したもの。1980年代初頭のナポリを舞台に、歪な絆で結ばれた、愚かで愛しい“家族の物語”を描く。
4人家族の平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家を出たい夫、繋ぎ止めようとする妻、静かに見つめる子供たち。そして、ばらばらになった家族は、ささやかなきっかけで再び一緒に暮らし始める。
一度壊れた「家族」は、「絆」を再び繋ぐことができるのか?それぞれが心の底に沈めた秘密と嘘とは?人との繋がりにフォーカスし、作品を撮り続けてきたダニエーレ・ルケッティ監督が、軽やかでありながら強烈な余韻を残す、新しい“家族映画”をつくりあげた。
1980年初頭のナポリ。ラジオ朗読のホストを務めるアルドと妻ヴァンダ、アンナとサンドロの二人の子供たちの平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家族の元を去ったアルドは、定期的に子供たちに会いに来るがヴァンダはすべてが気にいらない。次第にヴァンダの精神状態は不安定になり、その行動もエスカレートしていく。衝突ばかりの両親の狭間でアンナとサンドロは母に寄り添うのだった。混沌とした数年を経て、家族は些細なきっかけでふたたび共に暮らし始めるが...。月日は流れ、冷え切った関係のまま老齢を迎えた夫婦は夏のバカンスへ。1週間後に自宅へ戻ると家はひどく荒らされ、飼い猫は失踪していた―
<若かりし日の夫婦>
・妻ヴァンダ役...アルバ・ロルヴァケル
夫の浮気がきっかけで崩壊する家族をつなぎとめようとするも、精神状態が不安定になり、行動がエスカレートしていく。『幸福なラザロ』『おとなの事情』のアルバ・ロルヴァケルが担当。
・夫アルド役...ルイジ・ロ・カーショ
ラジオ朗読のホスト。浮気をし、家族の元を去る。「いつだってやめられる」シリーズ、『夜よ、こんにちは』などで知られ、巨匠マルコ・ベロッキオから気鋭の若手監督まで虜にするルイジ・ロ・カーショが演じる。
<老年期の夫婦>
・妻ヴァンダ役...ラウラ・モランテ(『息子の部屋』)
・夫アルド役...シルヴィオ・オルランド(『息子の部屋』『ボローニャの夕暮れ』)
1980年代のリアルクローズを再現しながら、さり気なく目を引く衣装にも注目。衣装デザインを担当したのは、『五日物語』『ドッグマン』『ほんとうのピノッキオ』でマッテオ・ガローネ監督と幾度となくタッグを組み、多くのイタリア映画の衣装を手掛けているマッシモ・カンティーニ・パリーニだ。ジョー・ライト監督作『シラノ』ではアカデミー賞〈衣装デザイン賞〉にノミネートされ、アダム・ドライバーを主演に迎えたマイケル・マン監督によるエンツォ・フェラーリの伝記映画『Ferrari(原題)』にも抜擢されるなど、活躍の場を広げている。
なお、映画『靴ひものロンド』は、77回ヴェネチア国際映画祭の〈オープニング作品〉に選出。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、3部門にノミネートされている。
【詳細】
映画『靴ひものロンド』
公開日:2022年9月9日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督・脚本・編集:ダニエーレ・ルケッティ
原作:ドメニコ・スタルノーネ「靴ひも」(関口英子訳、新潮クレスト・ブックス刊)
脚本:ドメニコ・スタルノーネ、フランチェスコ・ピッコロ
出演:アルバ・ロルヴァケル、ルイジ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ、シルヴィオ・オルランド
2020年/イタリア/イタリア語/100分/カラー/シネマスコープ/原題Lacci 英題The Ties/字幕:関口英子/配給:樂舎/後援:イタリア大使館/特別協力:イタリア文化会館