ブラックミーンズ(BLACKMEANS)の2022-23年秋冬コレクションが、楽天ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)期間中の2022年3月15日(火)に発表された。
“Japanese Hardcore Punk”をルーツとするレザーブランドのブラックミーンズ。パンク、モーターサイクル、民族、ハードコア、モードといったあらゆる要素を統合させ、さらに日本人が持つ美意識、ハードコアに由来する攻撃性を組み合わせることで、独自の世界観を創り出してきた。
今回は、ブランドをスタートして以来初めてのショーだ。会場に設置された舞台上では、西洋と東洋の楽器を使い独自のパンクを奏でるバンド「タートルアイランド(TURTLE ISLAND)」の生演奏が披露され、バンドメンバーの合間をかいくぐる様にモデルたちが登場した。
はじめてのショーだからこそ“ザ・ブラックミーンズの世界を表現したかった”とデザイナーの小松は語っていたが、ショーはまさにその通り。さらに言えば、クライマックスに近づくにつれて世界観は徐々に盛り上がりを見せ、ブラックミーンズらしさを輝かせた。
最初に登場したのは、オーソドックスなダブルのライダースジャケットとレザーパンツのセットアップ。ハードクラッシュのデニム、カモ柄を彷彿とさせるパッチワークのギミックが続き、過激な表現が多様性を見せ始める。
フリンジやコンチョから、ほのかにボヘミアンな香りがするのもブラックミーンズらしさだ。温かみのあるチェックパターンのシャツは、ボンテージのようなストラップがあしらわれ、エスニックとパンクを融合するスタイルとして表現されている。
中盤以降に登場したライダースジャケットは、ややオーバーサイズの仕立てに大胆なスタッズがあしらわれ、まるで甲冑のような風貌。ウエスタンシャツを彷彿とさせるラインが施されたバイカラーや、たっぷりのフリルなど、レザージャケットのバリエーションは多彩であり、異なるエッセンスのハイブリッドは欠かせない。
“現代の武士”ほどに威厳を感じさせたラストの2ルックは、東洋の工芸品や建築を彷彿とさせるゴールドのモチーフとブラックのパイピング、ハードなスタッズがあしらわれたレザージャケットに、オリエンタルジャカードのパンツが合わせられている。バックスタイルには、お馴染みの手裏剣も添えられた、ブランドを最も象徴するスタイルと言っていいだろう。