ヴィヴィアン・ウエストウッド ゴールドレーベル(Vivienne Westwood Gold Label) 2014年春夏コレクションが発表された。ファッションショーのタイトルは、「Everything is connected(全ての事象は繋がっている)」。自信も環境保護支援活動をしているデザイナーからの、「各自が気候変動について考え、アクションを起こすことが、変化を生み出すことに繋がる」というメッセージが込められた。
今季のインスピレーション源は、中世の巡礼者達。2、3年前にカンタベリーを訪れ、大聖堂の回廊やアーチ状の天井を見学した経験をもとに制作した。中でも特にデザイナーが思いをはせたのは、当時の錬金術師。人間であるよりも聖霊になることを熱望していたという彼らを象徴するような、メルヘンチックなモチーフが、本コレクションでは多く使われている。
巡礼へと向かう一般市民の様子を表現するため、カラーや素材はあえて統一せずに、個性を強調。また、シルエットは当時の服らしく、ゆったりとリラクシングに仕上げた。モノカラーのシンプルなアイテムには、さりげないきりかえしや異素材のミックス感を効かせるなど、細かいディティールへのこだわりはさすが。
注目のアイテムはニットウェア。焼いたような色合いが、夏の日焼けした肌に良く映える。良質な網状糸で編むことで、まるで何も着ていないように感じる着心地の良さを実現した。また、今季はシューズのバリエーションも豊富。オリジナリティー溢れる柄や、インパクトのあるフォルムが、シンプルなスタイルにもアクセントを添える。
なおリサイクルの一環として、ミラー・サングラスを再利用のため特別な形にカットし、多くのルックに用いるという取り組みもなされた。これは環境保護を訴えるヴィヴィアン・ウエストウッドならでは。太陽の光にキラキラと反射するミラーが、活気づいた夏のビーチ・バーを彷彿とさせる。