ジエダ(JieDa)は2021-22年秋冬コレクションを発表した。
アメリカ人アーティスト、リチャード・プリンスの写真集『COWBOY』からインスパイアされた、ジエダの2021-22年秋冬コレクション。ラインナップする洋服たちでは、リチャード・プリンスに捧げるオマージュとして、ロデオ写真から感じる70年代の乾いたアメリカを表現した。
ブーツカットパンツやウエスタンのテーラードジャケットなどのアイテムは、ダイレクトにカウボーイを想起させる。従来のジエダに比べタイトなシルエットで作ることで、70年代当時の空気感を再現。フレアなラインは現代のファッションとも相性が良い。
大き目の襟を配したシャツも象徴的なピースの一つ。ルックではノーカラーやダブルのジャケットとのスタイリングで提案されている。
また、コレクション内で特徴的なのが、日焼けの様な色褪せた風合い。シルエットだけでは表せない70年代のムードを補完する要素として、デニムアイテムを中心に取り入れた。
古着のようなカウチンニットは一際目を惹くアイテム。フロントにはホースモチーフを施し、袖とバックスタイルには星条旗を散りばめた。色あせた風合いを起用したのと同じく、こちらもヴィンテージ感漂わせる色や素材を使用。敢えて着古したような感触の一着に仕上げたという。
全体的に退廃的な雰囲気でありながら、随所でベロア素材や直線的なシルエットの構築を用いたりと、どこか上品さやモダンさを感じるようなポイントも。オールドかつコンセプチュアルな“70年代アメリカ”のエッセンスを現代の服作りに巧く応用した、ポジティブなアンビバレントを感じるコレクションが完成されている。