アレキサンダー ワン(alexanderwang)の2020年春夏ウィメンズコレクション「コレクション 1」を紹介。
ニューヨークのランドマーク・ロックフェラーセンターで発表された2020年春夏コレクションでは、アレキサンダー ワンのDNAであるアメリカンスポーツウェアをカジュアルラグジュアリーに再定義。アクティブで機能的、かつエネルギッシュな装いながら、リュクスなムードをまとったウェアが展開された。モデルとして、ROLAがランウェイ上に登場した。
現代のニューヨークのワーキングウーマンを想定して仕立てられた、パワーショルダーのセットアップやコートは、ウエストを絞ったフォルムにすることで力強いシルエットを強調。グレーのウールセットアップは、パンツのウエストにジャケットの裾をインすることでより自由度の高さを表現している。マスキュリンなムードや斬新でダイナミックなシルエットによって、多様化した自由なオフィススタイルを示唆した。
また、デニムやコーデュロイなど、クラシカルな要素を用いたアメリカンプレッピーなスタイルにおいてもシルエットに緩急を効かせてパワフルに。アメリカの国旗を逆さに配したニットはドロップショルダーで袖にボリュームを持たせ、フリンジを配しデニムとスウェードを切り替えたパンツが躍動感をプラス。その他にも、服の袖を結んでいるかのようなデザインのシャツやスカート、ロゴを散りばめたワイドなコーデュロイパンツなど、プレイフルなデザインがオーセンティックなスタイルに新しさをもたらしている。
マイクロ丈のショートパンツやレザーのミニスカート、すき間からわずかに肌の見えるカットソーなど、センシュアルなアクセントを効かせたヘルシーなウェアも印象的だ。Tシャツの上からスリップドレスを重ねたルックや、アンダーウェアのウエストバンドを敢えて見せるようにスタイリングしたホワイトのセットアップなど、アクティブな発想を通して生まれるセクシーさを感じ取ることができる。
目を引くのは、大胆に裾をカットしたアシンメトリーなフォルムのスカート。片側は足首まで裾があるものの、急な角度を描く裾のラインによってもう片側はミニ丈になっている。デニム地やレザー素材を用いてカジュアルに仕立てられているのに加え、艶やかなサテン地で仕立てられたピースも登場。生地のドレープ感も相まって優雅な表情を見せる。
ショー終盤に登場したのは、“戦う女性”を表現する色・ホワイトのウェアだ。緩やかなオーバーサイズの白シャツや、ユニフォームライクなカットソー、ミニドレス、裾でドッキングされたデニムジャケットとフーディーなどを展開。ひねりを効かせつつ、フレッシュで自信に満ち溢れた佇まいを見せた。