ロンドンファッションウィークで発表されたアーデム(ERDEM)の2013年春夏コレクション。1950~60年代に活躍したアメリカのSF小説家、ゼナ・ヘンダースン(Zenna Henderson)の作品がインスピレーション源。女性のクローンが地球に到着したというストーリーを元に、アーデムの美しい花柄が近未来的なムードで包まれた。
ボディコンシャスで構築的なシルエットのドレスは、パイソンやサテン、レースの組み合わせ。50年代の美しいレースは時空を超え、立体的なネオンカラーのPVC(ビニール)の花びらを持って未来によみがえった。
ぱっと見ただけでは分からないような、生地のレイヤードもポイント。パステルカラーの花柄には、オーガンジーの影が重なり、その繊細な表情に、独特の奥深い魅力をたたえている。
ニコラス カークウッドによるプラットフォームシューズもレースやパイソンで彩られ、リンダ ファローのアイウェアとともにパーフェクトなスタイルをつくりだした。妥協を許さない、パーフェクトな美しさを追求するアーデムの世界観は、今季より高い洗練へと進化した。