サカイ マン(sacai man)の2019年春夏コレクションが、2018年6月23日(土)にフランス・パリで発表された。
ペンドルトン(PENDLETON)のサウスウエスト・アメリカのブランケットを軽やかにアレンジした大胆なチマヨ柄でスタートした今シーズン。色鮮やかに、そして軽やかに、アレグレットのリズムでハイブリッドが進んでいく。このスピード感がゆえ、ハイブリッドはどこか荒っぽい。解体された洋服は身頃横から袖下にかけて一直線にジッパーが施されていて、いつものサカイならある解体の次の“再構築”がなく、トップスは解放されポンチョのようなフォルムだ。
再構築されたアイテムは、MA-1やクラシックチェックのコートとデニムジャケット、マウンテンパーカーとレンチコートの組み合わせなど。しかし、ハイブリッドされた境界線はやはり手荒で、ヘムが切りっぱなし。あるいは縫い代が表に飛び出している。
ハイブリッドの中で、スタートに登場したチマヨ柄をはじめとするエスニックな要素は重要だった。チマヨ柄はスエードや温かみのあるチェック柄にレイヤード。鳥や花を描いたステッチ刺繍は、デニムからニットに至るまであらゆるところに施された。
また、スポーツウエアのディティールは、メッシュ素材の採用、そしてハーフパンツにレイヤードしたスパッツなどから読み取れる。また、今季はナイキ(NIKE)とのコラボレーションによるハイブリッドスニーカーも提案している。サカイ マンのハイブリッドには自由がある、そんな定義さえ物語らせるシーズンだった。