ニール バレット(Neil Barrett)バレットの2019年春夏コレクションが、2018年6月16日(土)にイタリア・ミラノにて発表された。
男性のユニフォームウエアにフォーカスすることは、ニール バレットがこれまでも絶えず行ってきたことだ。その探求心を絶やすことなく、模索し続ける今回は、特にスポーツウェアを重視し、ユニフォームウェアの新たな表現を試みた。
象徴的な夏のマリンスポーツは、トラッドな要素と共に再解釈した。ウエットスーツはクラシカルなステンカラーコートとスタイリング。あるいは、トラッドなスーツとランウェイ上で並べることで、あたかもそれが正装であるかの様に振る舞っている。また、ニュートラルなカラーパレットに差し込んだ目の覚めるようなイエローやブルーは、“スポーティー”を創造するに欠かせない存在となったようだ。
主役であるユニフォームウェアには、ミリタリーの要素も多く含んでいる。フライトジャケットやトレンチコートなどのアウター類をはじめ、ミリタリーにインスパイアされたボトムスも多彩で、ジョガーパンツもサイドにフラップポケットを配したミリタリー調。クロップドパンツもそうだ。
そんな中、シルエットは男性的な力強さを軽減するかのように流線形。トレンチコートとオーバーコートは、丸みを帯びた肩で優しい印象。そして、もうひとつ男性的な表現を中和したものとして、アネモネのフォトプリントがあげられる。ユニフォームウエアにのせられたそれは、フェミニンすぎるわけでなく、あくまで男性的。今回のルックでは、極めて抽象的なフローラルで、さらにカラーパレットは控えめに。時にはグレンチェックとドッキングして、またある時はカモ柄に模して“ユニフォームウェア”との繋がりも持たせている。