カルバン・クライン 205W39NYC(CALVIN KLEIN 205W39NYC)の2018年秋コレクションがアメリカ・ニューヨークで発表された。
チーフ・クリエイティブ・オフィサー就任後、2回目の秋冬コレクションを迎えるラフ・シモンズ。今回は、"自由"という言葉を掲げ、より一層進化の遂げたコレクションを展開する。
会場に選ばれたのは、ニューヨークシティの金融街にあるアメリカン証券取引。そこには納屋が用意され、傍らにはエアダクトの管が飛び出している。異星の科学実験室のような不思議な空間には、床一杯にポップーコーンが敷き詰められた。
マキシ丈のワンピースや、ロングドレス、スラックスパンツなど、コレクション全体を通して肌の露出は少ない。シルエットはオーバーサイズを採用。モデルの身体のラインがすっぽりと隠れるサイズ感は、男女を区別するセクシャルなものを感じさせない。どことなく親近感すら覚える、気取らない自然体のスタイルだ。
ひと際存在感を放ったディテールは、オレンジ色のリフレクター。リフレクター付きのコートと、ヘルメットを彷彿させる、シルバーのフードを合わせたその様は、少年の頃に夢見た消防士のようだ。また、リフレクターは、毛皮のコートやボトムス、シューズにも施されている。
レディースのコーディネートには、マスキュリンな要素が目立つ。オーガンジー素材の軽やかなワンピースは、パンツや太ももまで伸びるゴム長くつと組み合わせているし、アーミーなトレンチコートには、ひざ下まであるロングレザージャケットを重ねている。
ブランドの得意とする、ユニセックスアイテムには、胸ポケットにポイントカラーを添えたYシャツと、カラーバリエーション豊富なスラックスパンツが登場した。モデルの多くは、ニット素材のファブリックで顔回りを覆っており、男女の識別は難しい。ジェンダーレスで自由な世界を体現している。