映画『おとなの事情』が、2017年3月18日(土)より新宿シネマカリテほか全国の劇場で順次公開される。
本作は、イタリアのアカデミー賞こと「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」で作品賞・脚本賞のW受賞を果たし、本国では驚異的な28週間ロングランを記録した大人のためのコメディ作品。5人の脚本家が集結し手掛けた巧みな脚本には、ブラックな中にも人生そのものの滑稽さを思わせる笑いの魅力が詰まっている。
そんな本作のテーマは、スマホをめぐる“夫婦・親友の秘密”。7人の友人夫婦が集まる食事会というワンシチュエーションで起きたスマホの履歴を見せ合うという世にも危険なゲームをきっかけに、現代の働く男女が抱える家庭の問題、仕事の悩み、変えられない自分の性格などが、1台の小さなスマホによって次々と露呈していく。
今回初公開となったスマートフォン型に縁取られたビジュアルは、7人がスマホ片手に視線をそらし合う意味深な関係を想起させるもの。人々がスマートフォンから与えられる情報にいかに囚われ、そして影響を受けているかという現代の闇をユーモアたっぷりに風刺した1枚だ。
メガホンを取ったジェノベーゼ監督は、「男性が事故に遭って入院した時、病院へ向かった女性に彼の携帯が渡された。そこで色んなメールを見たらしくて、彼が退院したらすぐに別れたカップルがいたよ」と、知り合いのカップルに実際に起きたことが物語のインスピレーションになったと明かしている。
<ストーリー>
「今では携帯はプライベートの詰まったブラックボックス。ゲームをしない?食事中、かかってきた電話、メッセージをみんなオープンにするのよ」。友人夫婦7人が集う夕食の場で、エヴァはいきなりそう提案した。新婚のコシモとビアンカ、反抗期の娘に悩むロッコとエヴァ、倦怠期を迎えたレレとカ―ロッタ、恋人に今日のディナーをキャンセルされたペペ。「何かやましいことがあるの?」と詰め寄る女性陣に、男性陣も渋々ポケットを探り、テーブルには7台のスマートフォンが出揃った。メールが来たら全員の目の前で開くこと、かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すことをルールに、究極の信頼度確認ゲームが始まる――!
【作品情報】
映画『おとなの事情』
公開時期:2017年3月
監督:パオロ・ジェノベーゼ
脚本:フィリッポ・ボローニャ、パオロ・コステラ、パオロ・ジェノベーゼ、パオラ・マミーニ、ロランド・ラヴェッロ
出演:ジュゼッペ・バッティストン、アルバ・ロルヴァケル、ヴァレリオ・マスタンドレア、カシア・スムトゥニアク
©Medusa Film 2015