2011年10月22日、マスターマインド・ジャパン(mastermind JAPAN)が2012年春夏コレクションを発表した。東京でランウェイショーを開催するのは6年振り。
エイジアエンジニアのライブパフォーマンスに引き続き、A BATHING APE®とのコラボレーションアイテムが登場。ドクロが付いた迷彩のブルゾンやパーカのジップを開けるとインナーにプリントされたおなじみのキャラクターが顔を覗かせる。これらのコラボレーション商品は新宿伊勢丹で先週水曜に発売され、伊勢丹史上最高の売り上げを記録する程の人気を博したという。この企画の経緯について「今の東京をみせる上でNIGO®さんの存在は不可欠だと思う。こういう時だからこそ違うジャンルのブランドとコラボレーションし、お互いのお客さんに喜んでもらいたい」とデザイナーの本間正章氏は語った。
2012年春夏シーズンもブラックがメインで、スポーティスタイルやロックなレザーアイテムまで、どんなスタイルにもドクロマークは欠かせない。一方、レディースは白とピンクレースやフリルでキュートなスタイルも登場。ホワイトレザーのツーピースは裾がレース模様にカットされてガーリーに。赤いチェックと黒いレースのマキシワンピースやバンダナ柄のドレスに、淡いピンクのフリルスカートなどスウィートなアイテムが印象的。バックに細かいドクロ刺繍を施した、スクールガールスタイルもフレッシュだ。
最後には、メルセデスベンツとのコラボレーションカーを発表するというサプライズも。フィナーレには東コレ最終日のイベント「VERSUS TOKYO」をプロデュースした吉井雄一氏も本間氏と共に登場し、マスターマインドのロゴ柄の紙吹雪が舞い降りた。スクリーンには「このショーを震災に遭われた皆様に捧げます」というメッセージが掲げられ、鳴り止まない拍手の中幕閉じた。
本間氏はショー後のインタビューにて、「自分の我儘で休止をさせてもらうのだから(注:15周年目となる2013年春夏シーズンでブランドを休止することを発表している)、ファンである皆様に何か恩返しをしておきたいと思ってショーの開催を決めました。この仕事をさせてもらって、いろんな経験をさせてもらって幸せです。これから休止までの残された時間、全世界でうちの服を愛してくれている人のために、他の人の5年、10年分を凝縮するくらいのがんばりでやっていきます」と涙ぐんだ。
東京コレクションのフィナーレを飾るにふさわしい、東京ファッションのパワー全開のエンターティメント性溢れるショーだった。