モンクレール ガム・ルージュ(MONCLER GAMME ROUGE)の2017年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。
真っ赤なワントーンのルックが現れた。砂が引かれ小さな石と岩が転がった会場に、ふさわしくないほどその鮮やかなカラーは、青、赤、白、ブランドのアイコンである3ラインのカラーリングになぞらえたものだ。
ほどなくして、細身のイージーパンツ、ビックシルエットのシャツ、そして無地のクルーネックTシャツが登場する。カジュアルな装いにアクセントして登場したのもそのアイコンカラー。クロップド丈のノースリーブのトップスには、何かの規則があるかのように斜めに入れ込まれている。体を縛りつけるベルトも同じで、その後ろにはエキセントリックなマントが添えられた。
シルバーは、近未来的要素を抱合しながらに、ブルゾンの一部やショートパンツ、サンダルなどあらゆる場所に姿を現す。ペイズリー柄も、立体的な刺繍もその3色が主要だからだろうか、シルバーは異色的に映る。
また、今シーズンは刺繍やプリントが多用されている。全てが繊細より大胆。ボリュームのあるレース刺繍は、パッチワーク程の存在感でワードローブを構成し、モノトーンのプリントは、まるで鉛筆で描かれた絵画のようであり、独特の空気を纏っている。
終盤を飾ったウエストにポイントを置いたワンピースは、花々の刺繍からできていて、マニッシュなルックの中に紛れてフェミニンなムードを流し込んだ。 モンクレールの真骨頂であるダウンベストは、夏の装いとなり軽く薄く。アウトドアのテイストをひた隠しにし、カクテルドレスと同様ガーリーな風貌でさりげなく存在した。