sacai(サカイ)の2017年春夏メンズコレクションが、2016年6月25日(土)フランス・パリで発表された。砂利が敷き詰められた、太陽の光が美しく差し込む会場。ショーの開始とともに流れる音楽は、ハードなダンスミュージックとクラシックがミックスされたもので、これから来るワードローブを予感させるものだった。
ショッキングピンクの“つなぎ”で幕を開けた今シーズン。ニットやシャツ、ボンバージャケットなど、様々なアイテムがピンク色に染め上げられる。胸元には、円形のピンバッチが装飾され、ベーシックなアイテムに変化を加えている。
続いて登場したのは、メキシカンな雰囲気が漂う織地のアイテムたち。緑や赤、黒、ピンクが組み合わせられた色合いと、テキスタイル自体の凹凸が立体感を演出するとともに、ポンチョのようにボリューム感のあるシルエットも明示し、sacaiらしいバランスを披露した。
織地には動物のモチーフが連続したような民族的なパターンが見られ、古き良きデザインをリロードしているかのよう。さらにそこにレイヤードしたのは、メッシュなどの都会的な素材で、BGMが示した世界観は、ここを暗示していたのかと気づかされる。
終盤には、クリーンなストライプのセットアップやオールインワンが登場。袖口や裾からチラリと見えるのは、ブラックの花柄レースで、気品のあるクラシカルなエッセンスを、モダンなアイテムとともに提案していた。