タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)の2016-17年秋冬コレクションが発表された。テーマは、青年期などの意味を持つ「YOUTH」。
今季ブランドが描いたのは、子供が大人に移り変わるひととき。怒りを内包しながら何かに葛藤する、その儚くも美しい感情をキャッチーなモチーフにのせて表現した。
まずは、ヴァイオリンの要素。弦が張られた表板にある左右対称の穴「fホール(f字孔)」は、ブランド名にあわせ「S字」に変形させて、装飾として採り入れた。カシミヤコートには、この“Sホール”を金刺繍としてラペルに添えて、また、ウールのデニムジャケットでは“Sホール”付きメタルボタンを袖口に並べ、華やかに飾る。引き続き、ミリタリーのエッセンスは用いられ、ジャケットの袖口には腕章、パンツのサイドには側章を想起させるリボンを配置。それらのデコレーションにも、やはりヴァイオリンのエッセンスが生かされている。
また、パリ在住の6歳の少年が描いたという月や星、ロケットやヴァイオリンなどのイラストもポイントに。ペーパーブルゾンやシャツに散りばめたり、カシミヤニットの中央にあしらったり。愛らしいモチーフたちは、機能性に富んだ装いの中で、イキイキとした表情をみせる。
コーディネートは、コートまたはジャケットスタイルが中心。手編みのシルクタッセルをあしらったジャケットには、エプロンのように大きく背中のあいたリボンディッキーを差し込んだ。ジャケットの内側に取り付けられたベルトを重ねることで、ユニークなスタイリングが完成。また、襟元にカラーファーを添えたコートにも、このリボンディッキーは採用され、シャツと重ねた新しい着こなしを提案している。
フットウェアは、今シーズンも竹ヶ原敏之介と共に製作したもの。ビブラムソールを採り入れたバイカラーのレザーシューズが2種類、それと大きな存在感を放つロングブーツが1種展開される。