パッチーケークイーター(Patchy Cake Eater)が、2014年3月18日(火)に2014-15年秋冬コレクションを発表した。
コレクションのイメージは、1970年代後半から80年代の日本。爆発的なブームやロングセラーの商品が登場するなど、バブル期に向けてどんどん活気づいていく時代を、元気におかしく服で表現している。
煙が勢いよく吹き出すとともに、どこか懐かしいデジタルなメロディが流れショーはスタート。ジャケット&クロップドパンツに中折れハットを合わせたスタイルが中心となったコレクションは、デザイナーの森野重紀が初めて買ったCDでもあるジュリーこと、沢田研二をイメージしたもの。ドット柄のネクタイを着けたり、耳元に花飾りをつけたり、目元のメイクを濃くしたり……。ビジュアルをプロデュースされブームに乗る当時のアイドルたちの雰囲気を表現している。
カラーは、ブラックやベージュといったベーシックな色合いに、ピンクやオレンジ、グリーン差し込んだり、カラフルなストライプ、レトロなドット柄を取り入れたりと、遊び心のあるポップな印象に。ボーダートップスに合わせたグレーのテーラードジャケットには、大きなドット柄の生地などが縦横にクロスするように、パッチワークされていた。
また「Cake Eater(=やさぐれ男)」という、ブランドの原点にも帰ったという今季。迷彩柄のシャツにフリルをあしらったり、3ピースルックにレオパード柄のハットを合わせたりと、決してフォーマルに収まることのないやさぐれ感は、ユーモアいっぱいに描かれる。中盤に登場したモデルたちは、80年代に流行したルービックキューブを手で弄びながらランウェイを歩くなど、楽しい演出も見られた。
ラストに登場したテーラードは、一見通常のジャケットに見えるがバックスタイルは、紙風船のようにボリューミーなデザインの一着。モデルが大きくジャケットを広げ、空気をはらませてランウェイを闊歩する。フィナーレではモデル全員が、洋服と共地で制作したマスクを被って登場し、コレクションを締めくくった。