リコール(RequaL≡)の2023-24年秋冬コレクションが渋谷ストリームの稲荷橋広場で2023年3月18日(金)に発表された。
NTTドコモとのコラボレーションによって実現した今季のショー。社会問題にもなっている“歩きスマホ”の防止をテーマとし、人とスマートフォンとの関係性を見つめ直すきっかけになること目的としたコレクションを展開していく。
ファッショナブルな人を見ると、人は歩きスマホをしていても、立ち止まって歩きスマホを辞めるのではないか?そんな可能性を見出したリコールのデザイナー・土居哲也。その言葉通り、コレクションでは思わず立ち止まって見入ってしまうであろうインパクト抜群のアイテムが繰り返し提案された。
まず最初に注目したいのは、まるでロングコートのように丈を長く設定したブレザージャケット。クラシカルなジャケットをあえてマキシ丈で提案することで、プレイフルな一着へと昇華させている。一緒に提案された西陣織のオリジナルネクタイは、中綿を詰めてマフラーに。
時の経過を感じさせるようなアイテムも目を引く。アランセーターは、ケーブルにダメージを施したような編み方で仕立てつつ、所々をブラウンで染め上げることで、長年着用したような風合いに。思わぬ場所にポケットとフードが配されたスウェットパーカーは、全体にダメージ加工が施されている。
ウェアと同様にバッグにも、すれ違う人を振り返らせるような遊び心を散りばめて。リコールのロゴが入ったショルダーバッグは、よく見るとボタンが巨大化したような遊び心いっぱいのデザイン。超巨大なバックパックは、蝶ネクタイを模して手作りで製作された。
ショーのラストには、“歩きスマホ”をする若者たちがランウェイに登場。ぶつかりあいながらもスマートフォンを見て歩くパフォーマンスを披露し、今季のテーマを改めて際立たせた。