高校1年生の柊は、“みんなに嫌われたくない”という想いから、気づけば“頼まれごとを断れない”性格に。毎日“誰かのために”を一生懸命やってみているのに、親友と呼べる友だちがいない。
季節外れの雪が降ったある夏のこと。いつも通り頼まれごとを頑張ってみたものの、やっぱり“何か”が上手くいかない。「なんだかな」と家に帰る途中、泊まるあてがないというツムギを助けるが……その夜、事件が起きる。とあることで父親と口論になりそうになるも、“本当の気持ち”を隠してしまった柊。言葉にできない何かを抱えながら、部屋で居眠りをしてしまう。ふと寒さで目が覚めると、部屋が凍りついていた。柊はお面をつけた謎の化け物に襲われるが、異変に気付き助けに来たツムギとふたりで、部屋を飛び出す。一息ついた先でふとツムギの方を見ると……彼女の頭には“ツノ”が!?ツムギは自分が“鬼”で、物心つく前に別れた母親を探しにきたという。そして、柊から出ている“雪”のようなものは、本当の気持ちを隠す人間から出る“小鬼”で、小鬼が多く出る人間はいずれ鬼になるのだと……。柊はツムギの「お母さん探しを手伝って欲しい」という頼みを断り切れず、一緒に旅に出ることに。しかし、時を同じくして、ツムギの故郷・鬼が暮らす“隠の郷(なばりのさと)”でも事件が起きていた。
映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』は、スタジオコロリドが手掛けるアニメーション映画。少年と鬼の少女が紡ぐ青春ファンタジーを描く。監督は『泣きたい私は猫をかぶる』で長編監督デビューを飾った柴山智隆。主演声優を務めるのは小野賢章、富田美憂。