“ただ娘の命を救いたい”、その一心だった。生まれつき心臓疾患を持っていた幼い娘・佳美は「余命10年」を突き付けられてしまう。「20歳になるまで生きられないだと…」日本中どこの医療機関に行っても変わることのない現実。そんな絶望の最中、小さな町工場を経営する父・宣政は「じゃあ俺が人工心臓を作ってやる」と立ち上がる。医療の知識も経験も何もない宣政の破天荒で切実な思いつき。娘の心臓に残された時間はたった10年。何もしなければ、死を待つだけの10年。坪井家は佳美の未来を変えるために立ち上がる。絶対にあきらめない家族の途方もなく大きな挑戦が始まる。
映画『ディア・ファミリー』は、後に世界で17万人もの命を救うことになるIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを誕生させた町工場の経営者とその家族の秘話を描く、実話をもとにした映画作品。23年間におよぶ家族の愛の物語を、月川翔が監督を務め映画化。主演は大泉洋。