井草八幡宮は、東京都杉並区の善福寺池にほど近い神社。
都内有数の広大な鎮守の森を持つ。明治期まで古地名から「遅野井八幡宮」と呼ばれていた。創建時期は不明だが、この辺りは縄文時代から人々が生活していたと考えられ、平安時代には神社としての形態が整っていたとされる。当初は春日社をお祀りしていたが、奥州藤原氏の征伐に向かう源頼朝が戦勝祈願のために立ち寄った1189年以来、八幡宮をお祀りするようになった。太田道灌や3代将軍徳川家光らに崇敬されていた。境内には「頼朝公お手植えの松」が2本あったが、1868年と1973年に枯死し、一部が社殿回廊内に保管されている。