滋賀県の庭園美を楽しめるお出かけスポットとして「国指定名勝庭園4選」を紹介。
歴史ある古社寺や建築、文化財を数多く有している滋賀県。とりわけ国指定名勝庭園は県内に22件あり、その数は京都府に次いで2番目の多さを誇る。今回は、そんな滋賀県の国指定名勝庭園からおすすめのスポットを4つピックアップして紹介する。
国宝彦根城天守を借景とする「玄宮楽々園」は、彦根藩4代藩主・井伊直興によって造営された大名庭園。広大な池水を中心に池中の島や入江に架かる9つの橋など、変化に富んだ回遊式庭園が特徴だ。築山には、彦根藩の賓客をもてなすための客殿であった鳳翔台があり、現在では抹茶を楽しむことができる。
「玄宮楽々園」は、貴重な文化財が数多く点在する彦根城とあわせて散策するのがおすすめ。お城周辺では彦根のアイドル“ひこにゃん”の可愛らしいパフォーマンスも楽しめる。
「旧竹林院庭園」は、比叡山延暦寺の僧侶の隠居所である「旧竹林院」にある広大な庭園。八王子山を借景にした庭園で、園内には2棟の茶室と四阿(あずまや)がある。また、地形を利用しながら滝組と築山が配されており、四季折々の景色を楽しめるのも嬉しいポイントだ。
「旧竹林院庭園」で美しい景色を堪能した後は、“日本仏教の母山”ともいわれる比叡山延暦寺へ足を運んでみて。寺域に並ぶ100あまりの建造物など、見どころ盛りだくさんだ。
江戸初期の名造園家・小堀遠州作の庭園「滋賀院門跡庭園」も要チェック。背の高い石垣と白壁に囲まれた「滋賀院門跡」にある庭園で、正面に蓬莱山を借景とした築山、左右に鶴島石組と亀島石組を配して構成した蓬莱山様式を採用している。
「滋賀院門跡庭園」がある坂本は、落ち着いた風情を楽しめるスポットが充実しているので“坂本散策”をのんびり楽しむのもグッド。
明治天皇の行在所として建てられた「慶雲館」にある「慶雲館庭園」は、平安神宮神苑など多くの造園を手掛けた七代目小川治兵衛による近代日本庭園。高さ5mを超える大灯籠をはじめ、日本一大きな芭蕉の句碑、慶雲館本館と同時期に建設された茶室があるなど、多くの見どころが詰まっている。
なお、「慶雲館」では2023年3月12日(日)まで館内のお座敷にずらりと盆梅が並ぶ「長浜盆梅展」を開催。足を踏み入れた瞬間“梅の香り”を楽しめる空間は、訪れるだけで心を癒してくれるはず。夜には庭園の木々をライトアップする幻想的な演出も施されるので、あわせてチェックしてみてほしい。
【詳細】
滋賀県の国指定名勝庭園
・旧竹林院庭園
住所:滋賀県大津市坂本5-2-13
時間:9:00~17:00
定休日:月曜日(祝日の場合は開園、翌日休)
入園料:大人330円、小学生以下160円
問い合わせ先:旧竹林院
TEL:077-578-0955
・滋賀院門跡庭園
住所:滋賀県大津市坂本4-6-1
時間:9:00~16:30(12月は9:00~16:00)
定休日:なし
拝観料:大人500円
問い合わせ先:滋賀院門跡
TEL:077-578-0130
・慶雲館庭園
住所:滋賀県長浜市港町2-5
時間:9:30~17:00(入館16:30まで)
※長浜盆梅展開催中は9:00
開館期間:3月下旬~12月上旬
入館料:大人300円、小中学生150円
※企画展示は別料金
問い合わせ先:(公社)長浜観光協会
TEL:0749-53-2650
・玄宮楽々園
住所:滋賀県彦根市金亀町3
時間:8:30~17:00(最終入場16:30)
定休日:なし
入園料
・(彦根城と共通):一般800円、小・中学生200円
・(玄宮園のみ):一般200円、小・中学生100円
鳳翔台の抹茶:500円(9:00~16:00)
問い合わせ先:彦根城運営管理センター
TEL:0749-22-2742