企画展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」が、滋賀県立美術館にて、2023年1月21日(土)から3月26日(日)まで開催される。東京オペラシティアートギャラリーでも開催された巡回展だ。
川内倫子は、1972年滋賀に生まれた写真家だ。柔らかな光ををはらんだ淡い色調を特徴とする川内の作品には、初期から一貫してあらゆる生命が持つ神秘、輝き、儚さ、あるいは力強さが捉えられている。その被写体は、家族や植物、動物といった身近な存在から、火山や氷河などの壮大な自然に及び、日常にあるささやかな対象と長い時間をかけて形成される大地の営みとが、独自の感覚でつなげられている。
企画展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」は、故郷の滋賀では初となる川内の大規模個展。近年の10年間の活動に焦点を合わせ、未発表作品を織り交ぜつつ、写真、映像、そしてインスタレーションなど、さまざまな表現を通してその創作に迫る。
本展の中心となるのが、新作シリーズ「M/E」。アイスランドや北海道の火山や流氷と、2020年以降に一変してしまった日常の風景を撮影した作品から構成される同シリーズは、一見かけ離れているかのように思われるこれらふたつの題材のあいだにある繋がりを意識させるものだ。
また、球体や水平線など、宇宙を想起させる被写体が数多く登場する「4%」シリーズを日本で初公開するとともに、日常にあるイメージや小さな命の姿を、6×6の正方形フォーマットで撮影した「An interlinking」シリーズなどから、未発表を含む作品群を紹介する。
本展の会場デザインは、中山英之建築設計事務所によるもの。川内の「自分が作品を制作する際に感じた感覚や経験を、展示空間において観賞者と共有したい」という想いを反映した展示空間を展開する。
企画展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」
会期:2023年1月21日(土)〜3月26日(日)
会場:滋賀県立美術館 展示室3
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,300円(1,100円)、高校・大学生 900円(700円)、小・中学生 700円(500円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※展示室1・2で同時開催している常設展も観覧可
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の所持者は無料
【問い合わせ先】
滋賀県立美術館
TEL:077-543-2111 (受付時間 8:30~17:15)