「スイス プチ・パレ美術館展 花ひらくフランス絵画」が、静岡市美術館にて2022年4月9日(土)から6月19日(日)まで開催される。
「スイス プチ・パレ美術館展 花ひらくフランス絵画」では、スイス・ジュネーブに1968年に創設されたプチ・パレ美術館の所蔵コレクションを、30年ぶりに日本で一挙に紹介する展覧会。これまで、滋賀や鹿児島などでも開催されてきた、巡回展だ。
プチ・パレ美術館では、“平和に奉仕する芸術”という理念のもと作品を収集。コレクションは19世紀後半から20世紀初頭にかけてのフランス近代絵画を中心に構成されており、カイユボットやシュザンヌ・ヴァラドンなど、当時正当な評価を得られていなかった画家の作品も含まれている。1998年以降は休館しているが、充実した所蔵コレクションから、国内外の大規模美術展に継続的に出品協力を行っている。
展覧会では、65点の油彩画を展示。オーギュスト・ルノワールやモーリス・ドニ、ラウル・デュフィ、アンドレ・ロート、モーリス・ユトリロ、藤田嗣治といった38作家が手がけた名品の数々が一堂に集結する。
移ろいゆく自然を活写した印象派にはじまり、科学と美術を融合させた新印象派、平坦な色面で神秘的な世界を表したナビ派、色彩の表現性を追求したフォーヴィスム、幾何学的形態で画面を構成したキュビスム、そして各々が個性豊かな具象絵画を追求したエコール・ド・パリに至るまで、様々な芸術運動が生み出された19世紀後半から20世紀前半にかけての、フランス近代美術の軌跡を辿っていく。
中でも注目は、印象派を代表する画家・ルノワールの《詩人アリス・ヴァリエール=メルツバッハの肖像》。親しい友人や画商の制作依頼しか受けなくなっていた晩年のルノワールが描いた貴重な肖像画であり、薄い絵具の層を重ねてみずみずしい色調を作る、ルノワールの晩年に特有な独自の手法が見て取れる。
【詳細】
スイス プチ・パレ美術館展 花ひらくフランス絵画
会期:2022年4月9日(土)~6月19日(日)
会場:静岡市美術館
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1葵タワー3階
休館日:毎週月曜日
※ただし5月2日(月)は臨時開館
開館時間:10:00~19:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
観覧料:一般 1,400(1,200)円、大高生・70歳以上 1,000(800)円、中学生以下無料
※( )内は前売および当日に限り20名以上の団体料金
※障がい者手帳等持参者および介助者原則1名は無料
※一般前売ペアチケットは2枚1組2,200円
※前売券・前売ペアチケットは2月26日(土)~4月8日(金)まで販売
※静岡市美術館ホームページにて日時指定予約が可能
※来館の際は、最新の開館状況および注意事項を静岡市美術館ホームページ、または電話で確認
【問い合わせ先】
静岡市美術館
TEL:054-273-1515(代表)