展覧会「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」が、東京の目黒区美術館にて、2022年2月19日(土)から3月27日(日)まで開催される。
木村伊兵衛(きむら いへい)は、報道写真やポートレートの名手として日本の写真界を牽引した写真家だ。1901年に東京で生まれた木村は、1954年と翌55年、日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材。愛用の小型カメラ(ライカ)と開発間もない国産のカラーフィルムを携えてパリを訪れ、写真家のアンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーらと親しく交流し、その案内で庶民の生活の場を撮影した。
展覧会「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」では、パリの街角の光景や人びとの息づかいをいきいきと、色鮮やかに捉えたカラーのスナップ写真131点を展示。あわせて、1910年から50年代にかけてパリ留学を経験した画家の作品も紹介する。
本展では、木村作品のなかでも珍しいカラーのスナップ写真を紹介。パリの何気ない風景、あるいは庶民の素顔や日常などを捉えた写真を目にすることができる。また、霧の日や黄昏時のパリを題材とした写真は、当時のカラーフィルムの性能の限度を探るかのようであり、淡い色彩とコントラストにより、幻のように浮かびあがるパリの情景が写しだされている。
加えて、1910年代から50年代にかけてパリで研鑽を積んだ日本の芸術家の絵画作品も。古い建物を中心に時間をかけて対象と向き合い、独自の色彩で描きだされたそれらの作品は、一瞬を切り取る写真とは異なった存在感を湛えている。会場では、目黒区美術館の所蔵作品から、藤田嗣治や荻須高徳など滞欧期の画家の作品を展示する。
展覧会「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」
会期:2022年2月19日(土)〜3月27日(日)
会場:目黒区美術館
住所:東京都目黒区目黒2-4-36
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(3月21日(月・祝)は開館)、3月22日(火)
観覧料:一般 800円(600円)、大高生・65歳以上 600円(500円)、中学生以下 無料
※障がいのある方と付添者1名は無料
※( )内は20名以上の団体料金
※目黒区在住者・在勤者・在学者は受付で証明書類を提示することで、団体料金にて観覧可(他の割引と併用は不可)
※会期などは変更となる場合あり(来館時には、開館状況を美術館ホームページにて確認のこと)
【問い合わせ先】
目黒区美術館
TEL:03-3714-1201