カルヴェン(CARVEN)2014年春夏コレクションのイメージは「90年代の思い出」。イメージしたのはジュリエット・ルイス、ドリュー・バリモア、リブ・タイラー。このコレクションではどこか生意気な少女を感じさせるような、さり気ないエレガンスのあるスタイルを表現している。
今回圧倒されるのは多様な柄展開だ。カモフラージュ、フラワー、そしてギンガムチェックといった互いにインパクトのある柄が融合。メインとなるカモフラージュはカラーバリエーションでコートやワンピース、ボトムなど様々なアイテムに見られる。フラワーはブーケの様に部分的に使ったり、総柄でコレクション全体を通して登場した。透け感のある素材のフラワー柄とギンガムチェックとのミックスといった、柄×柄のコーディネートが楽しい。
今季を特徴づけるシルエットにも注目。スポーツウェアからの着想を得たテキスタイルづかいと、クチュール感のあるふんわりと広がるボリューム感で表現されている。スポーツテイストは、前がクロスしたデザインのサロペットで、ボリューム感はオーバーサイズのコートやミカドシルクのボレロカーディガンで象徴的に展開された。
カラーは白、ピンク、コバルトなどバリエーションが豊富だ。はっきりとした白とのコントラストにより、その後に続くインパクトのあるカラーが引き立つように効果的に配置されている。
アーティスティック・ディレクターのギョーム・アンリは、全てのルックに、90年代にストリートで流行した伸縮性のあるチョーカーとパテントレザーのプラットフォームシューズをコーディネート。これらのアクセサリーは彼の生み出すシルエットを生かすべく、巧みに使われた。