ニューヨーク5番街にある高級デパート「バーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)」に密着したドキュメンタリー映画『ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデパート』が2013年10月26日(土)に公開される。
バーグドルフ・グッドマンは観光客も訪れるニューヨーク5番街のメッカで、この100年の間にファッションをモダンアートにまで高めた世界で最も神話的なデパート。常にファッションカルチャーの流れの中心に君臨し続け、ファーストレディであったジャクリーン・ケネディーが就任式に着用するドレスをオーダーした場所であり、エリザベス・テイラーやジョン・レノン、グレース・ケリーをはじめとした多くのセレブリティが自身のスタイルを作り上げた場所でもあり、『セックス・アンド・ザ・シティ』の登場人物たちがオシャレへの満足度を満たそうと通った場所。夢と憧れがすべて詰まった、まるで宝石箱のようなデパートで、その存在自体が“モダンアート”であり“ファッション界のアイコン”と称される。
本作では、今年で創業112年を迎えた老舗デパートが、革新を続けながらいかにして現在まで世界の最先端を駆け抜けてきたのかに切り込み、さらにジョルジオ・アルマーニ、マノロ・ブラニク、ドルチェ&ガッバーナ、マーク・ジェイコブス、マイケル・コース、カール・ラガーフェルド、クリスチャン・ルブタンなど数々の有名デザイナーがその魅力を語りつくす。全女性の夢と憧れを創り出す、魔法の箱(デパート)を開ける魅惑のドキュメンタリー映画だ。
街角の小さなテーラーから、現代文化の象徴へと登りつめたこの有名デパートの内部の仕組みや今まで語られなかったストーリー、その歴史を紐解いていく。そこには、独特の世界観を作るアート的な側面と、デパート経営というビジネスの部分がぶつかり合う描写も映し出される。そして、華やかなパーティから、芸術的なウィンドウ・ディスプレイ、バイヤーとカスタマーのいきいきとしたとした様子といった現在の姿はもちろんのこと、創業112年というアメリカの歴史をも深く映し出していく。移民であったバーグドルフが店を始め、1950年代から1960年代のセレブリティたちのカルチャーとの融合、そして世界のファッション&デザインの最先端を率いる重要な役割を担うまでになったデパートの軌跡をたどる。
また、閉店後の店内を初公開。バーグドルフを守り、新人デザイナーたちのキャリアを支えるファッション・ディレクターのリンダ・ファーゴ、クリスマスのディスプレイを芸術の域まで高めるウィンドウ・ディスプレイ担当のデヴィッド・ホーイ、ルールに捉われないスタイルを世界中の映画スター、政治家、ファッショニスタたちに提案するパーソナル・ショッパーのベティ・ホールブライシュまで、デパートで働くプロフェッショナルたちの姿を鮮明にとらえる。
多種多様な人々が魅せる数々のドラマティックなストーリーは、ドキュメンタリー映画の真骨頂ともいえる作品に仕上がっている。そこには、上質な“おもてなしの心”、デパートがいかにアミューズメントパークのような“エンターテインメント”性を兼ね備えた場所であるか、そして“一流の志”がいかに人々の心を捉えて離さないのか、といった誰も観た事のないバーグドルフ・グッドマンの姿を映し出す。
【映画概要】
『ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデパート』
監督:マシュー・ミーレー
ナレーション:ウィリアム・フィクトナー
出演:カール・ラガーフェルド、クリスチャン・ルブタン、マーク・ジェイコブス、トム・フォード、トリー・バーチ、ジョルジオ・アルマーニ、マノロ・ブラニク、パトリシア・フィールド、ラウドミア・プッチ、シルビア・フェンディ、ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ、メアリー=ケイト&アシュリー・オルセン、ニコール・リッチー、ヴェラ・ウォン、ダイアン・フォン・ファステンバーグ、ジョーン・リヴァース、キャンディス・バーゲン 他
公開日:2013年10月26日(土) Bunkamuraル・シネマほか順次公開