Y-3(ワイスリー)の2014年春夏コレクションが2013年9月8日(日)、ニューヨーク・ファッション・ウィークで発表された。当日は、ジャスティン・ビーバーやジェレミー・スコットをはじめとする多くのセレブが来場し、ドラムのライブパフォーマンスとともに会場に華を添えた。
ショーでとりわけ目立っていた、カラフルなグラデーションのグラフィックは、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)やニューオーダー(New Order)、スエード(Suede)といったロックバンドのアートワークを手がけてきた、ピーター・サヴィル(Peter Saville)によるもの。巨大化するインターネット文化にインスピレーションを得たというグラフィックは、歪んだ文字や、水滴の写真をもとに作られたスネーク柄などを用い、鋭い視点からユニークなひねりが加えられている。
スニーカーといえばブランドの代名詞的存在だが、今季はスニーカー以外のシューズにも熱視線が注がれる。グラフィックと同様、会場に大きな衝撃を与えたのが、スクエアなデザインのプラットフォームシューズ。未来的な要素とハンドクラフトの融合を目指したと言うシューズは、そのフォルムはもちろんのこと、独特の光沢感も魅力的だ。
アディダス(adidas)のアイコンでもある3本ラインは、モノトーンで表現。カットソーやバッグだけでなく、レギンス、さらにはドレスのバックにまで登場した。弁当箱や車の部品といったキュートな総柄も、モノトーンにすることでほどよいバランスに仕上げられた。
ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)でも発表されたような、クラシカルかつクチュールライクなドレスもある一方で、新たな可能性を探るかのように、丈の長いスウェットやオーバーサイズのポロシャツなど、変化が加えられたオーセンティックなスポーツウェア。そこには「同じことはやらない。新しさの追求という終わりのない願望を、僕たちは決して失わない。」とバックステージで語った山本耀司の強い信念が、はっきりと表現されていた。