MSGM(エムエスジーエム)の2022年春夏コレクションが発表された。
キウィ、パパイヤ、ラズベリー、マンゴー、チェリー・ピンク、スイカなど。スムージーやアイス・キャンディを彷彿させるフレッシュなカラーで展開される今季のMSGM。ジャケット、パンツ、ワンピースといったコレクションを構成するあらゆるアイテムに、ライム・グリーンやフューシャ・ピンクのアシッドカラーをのせた。
散見されたのは、“花が溢れるミラノの風景”を落とし込んだというフラワーモチーフ。色彩豊かな花々が、ノーカラージャケットやショートパンツの上でエネルギッシュに咲き誇る。本来フラワーモチーフはフェミニンな印象を受けるものだが、ラフなデニムパンツやビッグシルエットのウィンドブレーカーと合わせることで、MSGMらしいストリートなムードに引き寄せているのも面白い。
今季を語る上で欠かせないギンガムチェックは、1970-1980年代にステファン・フリクホルムがハーマン・ミラーの為にデザインした「ピクニック・ポスター」から着想を得たもの。ピクニックの食べ物を表現した名作ポスターをイメージして、ニットやツイードにクラフト感溢れるパターンを施した。
そんなピクニックパーティのように楽しく明るい雰囲気のコレクションをより一層盛り上げるのは、MSGMで多用されるフリルやラッフルといった立体的なディテールだ。コットンレースのワンピースは、ボリューミーなラッフルとヴィヴィットな色味が相まって主役級の一着に。波打つフリルが施されたシャツには、イチゴやレモン、ブドウといったフレッシュフルーツを描き、オプティミスティックな雰囲気を加速させた。
今シーズンのムードを反映させたシューズやバッグにも注目したい。ネオンカラーのビーチサンダルや、リフレクターとクリック・クロージャーを施したMSGM CLICバッグ、80年代の主要なアイコンであったチェリーパターンのバッグなどが充実のラインナップで披露された。