展覧会「東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶」が、東京都美術館にて、2021年11月17日(水)から2022年1月6日(木)まで開催される。
〈上野〉という土地は、上野恩賜公園内を中心に美術館や博物館、動物園が集まる文化的な地域として親しまれるばかりでなく、小売店や飲食店が密集するアメ横のように、活気あふれる繁華街の性格もあわせ持っている。さまざまな歴史の舞台となり、今に至るまで多種多様な人びとが行き交ってきたこの地は、数多くの作品や記録の題材ともなってきた。
展覧会「東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶」では、東京都が所蔵する美術コレクションのなかから、〈上野〉に関連する版画・写真作品などを紹介する。
版画には、近代化が進む〈上野〉の様子が記録されてきた。本展では、戊辰戦争や明治期の内国勧業博覧会を描いた浮世絵、東京の風景を捉えた織田一磨の石版画、そして恩地孝四郎や平塚運一、藤森静雄らによる創作版画などを展示し、版画というメディアによって記録され、伝えられてきた近代の〈上野〉の姿をたどってゆく。
戦争をめぐる記憶は消えつつあるものの、さまざまな表現者による写真や絵画などには、戦前・戦後における〈上野〉の姿が捉えられている。会場では、桑原甲子雄、濱谷浩、木村伊兵衛、林忠彦といった写真家による戦前・戦後の〈上野〉の姿や、戦前から戦時下の諜報活動を題材とした米田知子の写真作品などを目にすることができる。
展覧会「東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶」
会期:2021年11月17日(水)~2022年1月6日(木)
会場:東京都美術館 ギャラリーB
住所:東京都台東区上野公園8-36
休室日:12月6日(月)、12月20日(月)~1月3日(月)
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室30分前まで)
観覧料:無料
【問い合わせ先】
東京都美術館
TEL:03-3823-6921