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洋画家・糸園和三郎の展覧会、大分県立美術館で - 内面世界や心象風景をテーマとした絵画を紹介

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展覧会「生誕110年記念 糸園和三郎展 ~魂の祈り、沈黙のメッセージ~」が、大分県立美術館にて、2021年9月18日(土)から10月31日(日)まで開催される。

洋画家・糸園和三郎の画業をたどる

糸園和三郎《空と水と地と人と》1970年 大分県立美術館に寄託
糸園和三郎《空と水と地と人と》1970年 大分県立美術館に寄託

糸園和三郎(いとぞの わさぶろう)は、大分県中津市出身の洋画家だ。昭和初期より、人間の内面世界や心象風景を主題とした作品を手がけ、戦後の洋画壇に独自の足跡を残した。

糸園和三郎《鳥と青年》1959年 大分県立美術館
糸園和三郎《鳥と青年》1959年 大分県立美術館

11歳の時に重い病を患い、以後の学業を断念した糸園。16歳で上京して油彩画を学び、1930年には春陽会展で初入選、やがてシュルレアリスムの有力新人として画壇で注目を集めることになる。表現の自由が抑圧された戦時中も、新人画会に参加して制作を継続。戦後は自由美術家協会展を中心に活動し、現代人が抱える不安や孤独を詩情豊かに描き出だした作品で人気を集めたのだった。

糸園和三郎《丘の上の大樹》1991年 大分県立美術館
糸園和三郎《丘の上の大樹》1991年 大分県立美術館

展覧会「生誕110年記念 糸園和三郎展 ~魂の祈り、沈黙のメッセージ~」では、初期から戦後の社会性の強い作品、そして詩情とヒューマニズムあふれる晩年へと変遷する糸園の画業を、《空と水と地と人と》をはじめとする油彩画により紹介。

糸園和三郎《犬のいる風景》1941年 大分県立美術館
糸園和三郎《犬のいる風景》1941年 大分県立美術館

シュルレアリスムの傾向のある初期の代表作《犬のいる風景》、1950年代後半に脳動脈瘤と診断された直後に描かれ、生と死を見つめる画家の心境が映しだされているかのような《鳥と青年》、そしてクスノキの大木を描いた作品群のなかでも代表的な作品である《丘の上の大樹》などを目にすることができる。

展覧会概要

展覧会「生誕110年記念 糸園和三郎展 ~魂の祈り、沈黙のメッセージ~」
会期:2021年9月18日(土)~10月31日(日) 休展日なし
会場:大分県立美術館 3階 コレクション展示室
住所:大分県大分市寿町2-1
開館時間:10:00〜19:00(金・土曜日は20:00まで)
※入場は閉館30分前まで
観覧料:一般 800円(600円)、大学・高校生 500円(300円)
※( )内は前売および有料入場20名以上の団体料金
※障がい者手帳などの提示者と付添者(1名)は無料
※大分県芸術文化友の会 びび KOTOBUKI無料(同伴者1名半額)、TAKASAGO無料、UME団体料金
※学生は入場時に学生証を提示

【問い合わせ先】
大分県立美術館
TEL:097-533-4500

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