千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」が、大阪市立美術館にて2021年9月4日(土)から10月24日(日)まで、東京のサントリー美術館にて2021年11月17日(水)から2022年1月10日(月・祝)まで開催される。
聖徳太子は、推古天皇の摂政として、十七条憲法の制定や遣隋使の派遣など国家体制の確立に貢献したことで知られる。また、日本に仏教を広めた人物として没後まもなく信仰の対象となり、太子にまつわる絵画・彫刻・工芸作品も数多く制作された。
千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」では、聖徳太子ゆかりの品や、さまざまな年齢の太子を表した絵画・彫刻など、古代から現代にまでいたる1400年間に生みだされた作品を紹介。展覧会初出品も含む約200件を展示し、聖徳太子の姿と太子信仰の広がりに迫る。
中世には、太子の事績を描いた聖徳太子絵伝が数多く制作された。本展では、「聖徳太子絵伝」(重要文化財)といった代表的な太子絵伝を通してその生涯を紹介。また、太子が所持したと伝えられる「丙子椒林剣」や「七星剣」(ともに国宝、大阪・四天王寺)なども展示し、太子の人物像に光をあてる。
聖徳太子は、日本に仏教を広めた人物として、没後まもなく信仰の対象となった。最澄や親鸞、一遍といった名だたる高僧ばかりでなく、身分・男女を問わず多くの人びとの信仰を集めるなかで、さまざまな絵画や彫刻が生みだされることとなる。会場では、「聖徳太子童形像・四臣像」(大阪展のみ)や「聖徳太子童形像・六臣像」(東京展のみ)などの太子像や、各宗派における太子信仰の広がりを示す作品を展示する。
大阪・四天王寺は、593年、聖徳太子が建立した日本最古の官寺であり、宗派を問わず多くの祖師や高僧も詣でてきた。本展では、「扇面法華経冊子」(国宝)をはじめとする名宝を展示し、太子信仰に支えられてきた四天王寺の1400年を紹介する。
明治以降、聖徳太子は国家の礎を築いた政治家としての側面が着目され、紙幣にも用いられることに。また、太子を主人公とする山岸凉子のマンガ『日出処の天子』も人気を集めた。さらに、没後1400年の節目となる2022年に向けて、四天王寺では「聖徳太子童形半跏像」が新造されるなど、太子の造形は今なお生みだされ続けている。本展では、山岸凉子による「日出処の天子」といった作品の数々から、近代以降における聖徳太子のイメージの変遷をたどる。
千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」
■大阪展
会期:2021年9月4日(土)〜10月24日(日) 会期中に展示替えあり
会場:大阪市立美術館
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82 天王寺公園内
TEL: 06-4301-7285 (大阪市総合コールセンター)
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(9月20日(月・祝)は開館)
観覧料:一般 1,800円(1,600円)、高大生 1,200円(1,000円)
※( )内は前売料金(販売予定期間は8月2日(月)~9月3日(金))
※中学生以下、障がい者手帳などの所持者(介護者1名を含む)は無料(要証明)
■東京展
会期:2021年11月17日(水)〜2022年1月10日(月・祝) 会期中に展示替えあり
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
TEL:03-3479-8600
開館時間:10:00〜18:00(金・土曜日および11月22日(月)、1月9日(日)は10:00〜20:00)
※いずれも入館は閉館30分前まで
※会期・開館時間は変更となる可能性あり(最新情報は美術館ウェブサイトを確認)
休館日:火曜日(11月23日(火・祝)、1月4日(火)は18:00まで開館)、年末年始(12月28日(火)~1月1日(土・祝))
観覧料:一般 1,500円(1,300円)、高大生 1,000円(800円)
※( )内は前売料金(前売券の販売は展覧会開幕前日まで)
※中学生以下無料
※チケットはサントリー美術館受付(開館日のみ)、サントリー美術館公式オンラインチケット、ローソンチケット、セブンチケットにて取扱