浜辺美波、藤井流星(ジャニーズWEST)にインタビュー。2021年6月1日(火)に公開される『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』に出演する2人だ。2019年公開の『映画 賭ケグルイ』の続編となる今作では、浜辺美波演じる“賭け狂い”の主人公・蛇喰夢子(じゃばみゆめこ)が、藤井流星演じる最凶最悪のギャンブラー・視鬼神真玄(しきがみまくろ)を相手に“生死を賭けた”激しいギャンブルバトルを繰り広げる。
視鬼神真玄という強力な新キャラクターを迎え、完全オリジナルストーリーで展開される『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』。意外なエピソードも飛び出した撮影裏話や、浜辺美波、藤井流星それぞれの“人生最大の賭け”について話を聞いた。
『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』は、実写ドラマ、『映画 賭ケグルイ』に続く「賭ケグルイ」シリーズ待望の映画第2弾。浜辺さんは再び蛇喰夢子を演じてみていかがでしたか。
浜辺:蛇喰夢子として、またみんなと「賭ケグルイ」の世界に存在することができる嬉しさを感じました。みんなの個性的なキャラクターがさらに濃くなって、それに合わせて夢子も変化していく感じもあり、撮影期間がとにかく楽しかったです。
久しぶりに「賭ケグルイ」の世界に戻ってきた嬉しさを感じた、と。
浜辺:そうですね。正直に言うと、ドラマがスタートした当初やシーズン2の時は、夢子になるには何をするべきなのか考えたり、「さらにパワーアップしなきゃ」というプレッシャーがあったりしたのですが、今回はあまり考えすぎることなく自然に夢子になれたし、プライベートの状態からふーっとそのまま「賭ケグルイ」の世界に入っていけました。
一方『賭ケグルイ』シリーズに初参加となる藤井さんは、夢子の強敵“視鬼神真玄(しきがみまくろ)※”として、物語の重要なカギを握りました。ひとりでチームに加わる不安やプレッシャーはありましたか?
藤井:はい。これまでシリーズ化されてきた『賭ケグルイ』チームって、浜辺さん演じる夢子を含め、キャラクターが120%出来上がっている状態なんですよ。その中で“シリーズ最凶のヴィラン”として、こんな大役を自分が演じていいのかと、不安やプレッシャーを感じていました。
浜辺:「賭ケグルイ」チームはみんなウェルカムムードだったのですが、藤井さんからしてみたらチームが出来上がりすぎて戸惑われたかもしれないですね……。それに、女の子も多い現場ですし、監督も個性的で面白い方なのでより戸惑いがあったのではないかなって思います(笑)。
藤井:徐々に慣れていきましたけど、やっぱり最初はわーって喋れるような雰囲気ではなかったですね(笑)。監督は、僕と同じ関西人のイントネーションで話せたから、むしろありがたかった(笑)。キャラクターを作っていく上でも、撮影前に個人的に本読みを監督にお願いしたり、立ち振る舞いや、左目を隠す独特なビジュアルなど、細かな点もアドバイスをいただきながら作り上げることができました。
※視鬼神真玄は、“シリーズ史上最凶最悪のヴィラン”として新登場するオリジナルキャラクター。夢子をはじめ、森川葵演じる早乙女芽亜里や、池田エライザ演じる生徒会長・桃喰綺羅莉たちを追い詰めていく役柄となる。
実際に現場に入ってから、緊張はほぐれたのでしょうか?
藤井:実は僕はもともと「賭ケグルイ」シリーズをリアルタイムで見ていたほど、作品のファンだったんです。“視聴者の自分がこの空間に入っていいのか?”と思いながら、撮影現場で、ドラマで見た“生徒会長の席”を見つけたときは、今までの不安が吹き飛ぶほどテンション上がってしまって(笑)。ちゃんと生徒会長に「撮っていいですか?」って確認をいただきながら、思わず自分のスマホで記念撮影を楽しみました(笑)。
(笑)。そんな藤井さん演じる視鬼神は、これまでにないオリジナルキャラクターということですが、対峙する立場にあった浜辺さんの目にはどのように映りましたか?
浜辺:一体どんなキャラクターなのか初めは予想もつかなかったのですが、ふたを開けてみたら、今までの出来上がっている「賭ケグルイ」の世界をわーっとかき回してくれるような強敵で。驚くと同時に新しい変化を感じましたし、みんなが視鬼神に翻弄されている様子を見ているのは楽しかったですね。
視鬼神は、何をやらかすかわからない怖さを持っている人。視鬼神との対決の中で、シリーズで初めて夢子が敗北を感じる場面もあるのですが、演じながら「視鬼神には絶対に負けたくない」という対抗心が自然と沸き上がってきたのも新鮮でした。
藤井:それはうれしいです。今まで積み上げてきた「賭ケグルイ」の世界を“どう潰していくか”というのが、視鬼神というキャラクターにとっての一番の課題だったので。特に勝負の場面では、「こんな『賭ケグルイ』は見たことがない」というみんなの表情や空気感を楽しめると思います。
やはり「夢子 vs 視鬼神」の勝負が見所となっているのですね。
浜辺:はい。あとは、予想を上回る視鬼神のテンションも注目です。「このタイミングでこんなに笑うのか!」ってくらい、突然くるので(笑)。
藤井:なんか申し訳なかったですね、耳元で「ガハハ」って笑って。
浜辺:いや、あれはびっくりしましたね~(笑)。
藤井:浜辺さんからは冗談で「ちょっとうるさいです」って言われました(笑)。
まさに演技と演技のぶつかり合いだったと思います。お互いの演技で印象的だったことは何ですか。
浜辺:藤井さんはダンスをちゃんとやっていらっしゃるからか、ポーズを決める時やひれ伏す所作が視鬼神のイメージにもぴったりで、本当にかっこよかったです。視鬼神が踊り狂う場面があるのですが、おそらくどう見えているかが全部藤井さんの頭の中で計算されていて、それが視鬼神のキャラクターに落とし込まれていて。本当に目を引く場面がたくさんありました。
藤井:確認なんですけど、あの狂って舞っているところはかっこよかったんですか(笑)?
浜辺:まさかあんなに情熱的な感じになっているとは思わなくて(笑)。
藤井:だいぶオブラートに包みましたね(笑)。
浜辺:いえいえ(笑)。音楽も相まって、鳥の愛を歌うダンスのようにも見えてくるような、激しくて画面映えする踊りでしたよね。踊り狂うといってもただぐちゃぐちゃに踊るのではなく音楽に合わせて動きが計算されていて、まずそこに驚きました。私があの舞をやれ、と言われてもできないと思います。