リト(Rito)2021年春夏コレクションが、2020年10月12日(月)にて発表された。
こだわりぬいたテキスタイル使いで、毎シーズン注目を集めるリト。今季は、春夏らしい軽やかな素材を起用しながら、実用性とブランドらしいモードな表情をバランスよくミックスしているのが特徴だ。
例えば、アイコニックなドビーストライプ柄は、程よく透け感のある綿混素材で、ハンサムなテーラリングジャケットやワイドパンツとなって登場。ゆったりとしたビッグシャツは、共布で着脱可能なポケットをぐるりと巻き付けたことで、ブラックドレスとのリラクシングなレイヤードシルエットに、程よいアクセントをもたらしている。
クリーンなノースリーブのシャツには、ゆるやかなプリーツが目を惹く、艶やかなサテン生地のプリーツスカートを組み合わせ。さり気ないアシンメトリーなシルエットや、モデルの膝を覗かせるスリットも相まって、ベーシックな組み合わせの中にも、女性らしいセンシュアルなムードが感じられる。
そして実はこのピース、リトの他のアイテムと組み合わせて楽しめる“connected line”と呼ばれるもの。スカートはもちろん、シャツに付属するキャミソールもそれぞれ単品でスタイリングできる、マルチな一面も持ち合わせている。
リトならではのオリジナルテキスタイルも印象的だった。一見シンプルなベージュの2ピースに採用されたのは、ブランドの頭文字“R”が分裂して進化をしていく様を表現したジャカード生地。モノで溢れる時代の中で、洋服の鮮度を保ったまま長く纏ってもらうこと――“纏う人によってどんどん変化して貰いたい”というデザイナーの思いを、モチーフに託した、愛情たっぷりのデザインとなっている。
カラーは、ピュアホワイト、アイボリー、ベージュといった穏やかなパレットをベースに、時折はっと目を惹くコバルトグリーンやサファイアブルーを差し込んで。
キーパターンである“ストライプ柄”同士を組み合わせた2ピースには、ピッチや素材に変化を加えることで、大人の遊び心溢れるスタイルを提案した。
なお“Continuous Structure”をテーマに、サステイナブルも意識したという今シーズンからは、廃棄を余儀なくされた繊維の再生を新たに決意。本コレクションを皮切りに、 繊維を土として再利用とする「繊維培地事業」への取り組みをスタートしていくという。