エズミ(EZUMi)が、2020-21年秋冬コレクションを発表した。
今季のイメージソースとなったのは、デザイナー江角泰俊が心惹かれた部屋や空間デザイン。この部屋だったら、どんな洋服が似合うだろう?このインテリアを洋服で表現したら…?そんな江角の頭に浮かんだアイディアが、美しい秋冬のワードローブとなって姿を現した。
ラグやカーテン、ソファ…。何もない空間を、組み合わせや配置次第で“お気に入り”の一室へと様変わりさせるのが、インテリアの魅力だ。
そんな空間を彩る多彩なインテリアは、様々なピースをドッキングさせることで表現。中でもトレンチコート×テーラードジャケットを組み合わせたハイブリッドなアウターが、今季のアイディアを象徴した一着だろう。またそんなアウターのバックから顔を出すのは、チェック柄プリントの繊細なプリーツ。思いがけない流動的なシルエットと柄が、ピースの存在感をより一層強めている。
エズミの得意とするニットウェアにも一捻り。今季は“ラグ”を連想させるフリンジ付きのウールと融合させることで、より温もり溢れる表情へと導いた。またボトムスには、トップスで使用された同柄のストールをぐるりと重ねて。アシンメトリーなシルエットによって、ランダムなフリンジの躍動感がプラスされている。
ロンドンでファッションを学んだデザイナーのDNAを感じられる一着も。オリジナルのグレンチェック柄で仕立てたブリティッシュ調のセットアップは、表面をパリっと加工した、気品溢れる佇まいが印象的。またそんなジャケットを解体して、ベージュのニットとドッキングさせたピースも登場した。
ミリタリーなムード漂うカーキのダッフルコートも、実は今季のアイディアを詰め込んだユニークな一着。カーペットにラグを重ねる姿をイメージして、ウールの上には“モコモコ”のエコファーを組み合わせた。柔らかなファーが正面に大胆に現れることで、ミリタリーの本来のムードを緩和させた女性らしい一着へと昇華させている。