ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)の2020年春夏コレクションが、2019年9月25日(水)、フランス・パリで発表された。
最新コレクションは、ドリス・ヴァン・ノッテンと、オートクチュールデザイナー クリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)の2人が作り上げたものだ。それは単にアイコニックなモチーフやロゴを貸し借りするだけのコラボレーションとは性質を異にする。80年代から90年代にかけて自身の名前を冠したブランドを創設した同志として、ファッションを純粋に楽しんでいたあの時代の情熱をもう一度現代に呼び戻すため、2人の真の意味でのタッグが実現したのである。
アシスタントにさえ仕事を任せることを嫌うというほどの完璧主義者のドリスが、ブランドのクリエーションに自分以外のデザイナーを向かいいれたのは初めてのこと。ドリス自らが、リスペクトするラクロワに直接電話をし招待する形で、今回の共創が決まったという。
コレクションには、ラクロワが得意とする力強い色彩やプリントを巧みに用いたピースが続々と登場。ドリスにとってもシグネチャーである花柄のショートパンツをはじめ、ポップなドット柄のコート、タイガー柄のスカート、ゼブラ柄のジャケットなどが現れる。また、それらは柄と柄を掛け合わせたエネルギッシュなスタイリングで披露されるのだ。
金糸を織り込んだゴージャスなジャガードのロングコートや、ボリューミーなラッフルを重ね合わせたスカート、クチュリエとしての誇りを感じさせるロマンティックなシースルードレスなどもランウェイを彩り、80年代から90年代にかけての華やかなムードを現代へと蘇らせた。