2012年10月19日(金)、アツシ ナカシマ(ATUSHI NAKASHIMA)が2013年春夏コレクションを発表した。テーマは「crossed culture」。デザイナーの中島は、「7年間を海外で過ごす中で日本の良さに気づき、せっかくいい文化があるのに取り入れないのはもったいないと感じてきた。今回は2回目のコレクションなので、前回の印象も残しつつ新しい要素を加えた」と語った。
白と黒をベースに、朱色、紫など日本の伝統色が力強い。和服をイメージしたクラシカルなデザインが登場し、肩が外側に突き出した袖といった直線のシャープな印象と、ドレープを用いて洋服のもつ曲線の優美さが絶妙に組み合わされていた。さらにメタリックやシルバーなどの未来的な要素を加え、幻想的な世界へと迷い込んだような不思議な気持ちにさせられる。
さらにメタリックやシルバーなどの未来的な要素と、武士の甲冑ようなコルセットドレスといったアイテム使いに、幻想的な世界へと迷い込んだような不思議な気持ちにさせられる。また、デザインだけでなく、テキスタイル制作過程にも和の要素が。日本の職人技によって高密度ポリエステルを細く編んだシフォンなど、伝統的な日本だけでなく現代における日本の良さにもフィーチャーしている。
また、中島はショー後に今後世界での活躍が期待される気鋭のファッションデザイナーに送られる第3回「DHL デザイナー アワード」を受賞した。メルセデス・ベンツ・ファッションウィークのオフィシャルロジスティックスパートナーであるDHLから、記念トロフィーと総額50万円相当の海外発送の副賞が贈られた。ブランド立ち上げ当初から海外展開を視野に入れ、デビュー半年というスピード受賞。今後のグローバルな活躍に一層期待が高まるコレクションとなった。