2012年10月17日(水)、ヨシオクボ(yoshio kubo)が2013年春夏コレクションを発表した。デザイナー久保自身のルーツ「1994年のニューヨーク」に立ち返ることでエレガント・スポーティを表現した。
DJのプレイとともにショーが始まると、国立競技場のトラックをランウェイに見立てて作られた会場は、眩しいほどのスポットライトが照らされ、モヒカンヘアのモデルが歩き出した。カラーパレットはネイビー、ブラック、パープルなどの濃いカラーをベースに、ネオンイエローや鮮やかなピンクなどのビビッドカラーがアクセント。
ファーストルックに登場したブルゾンは、リバーシブル。ブルゾンやボクサーパンツにプリントされているスカーフ風のグラフィックは、鋭いチェーンで形取られたオリジナルのペイズリー柄でイチから手書きで描かれたもの。さらに同じペイズリー柄プリントのシャツをブルゾンにインする着こなしにも注目だ。
ヴィンテージ感のあるコットンのスリーピースや3Dグラフィックやゼブラ柄のようなウェイブ柄のブルゾンなど、こだわりのテキスタイルが目白押し。ブラックの美しいレースがボンディングされたネイビーのセットアップは、最高級のレースを使用している。会場でかけられた音楽はもちろん、マイクやヘッドフォン、$マークモチーフのネックレス、キャップやハットとのコーディネートは90年代HIPHOPがインスピレーション。
前コレクションまでのDJ KRUSHの後継としてDJ BAKUがミュージックを担当。ヘアメイクで人種の坩堝であるニューヨーク・シティを再現している。テキスタイルに特化したメンズブランドであるというスタンスへの原点回帰、そして新しい挑戦へ向ける情熱を感じるパンチの効いたコレクションだ。