2012年10月15日(月)、キューン(CUNE)が2013年春夏コレクションを渋谷ヒカリエで発表した。初のランウェイショーとなる今回のテーマは「気持ち悪い」。前後半をメンズとウィメンズに分けた2部構成で展開された。
ファーストルックは、子犬が上下逆向きで大きくプリントされたストライプのグレースーツ。2ルック目からのカラーパレットは、オレンジやグリーン、ブルーなど激しいまでに鮮やか。さらに用いられた柄も、奇妙でありながらどこか笑いを誘うものばかりだ。虫かごや昭和の浴室タイル、指、浜辺に咲いた椿や海に警官が漂った奇妙なハワイアン柄など、「そんなのあり?」と驚かされてしまう。
メンズで特徴的だったのは、胸丈のシャツとノースリーブトップスのコーディネート。ボレロ風に羽織ったり、首までボタンを閉めたりとスタイリングによって印象が変わる面白さがある。一方でパイピングショーツや、サイドに大きめのポケットがついたショートパンツといったボトムスが夏らしさを演出した。
ウィメンズもメンズと共通したテキスタイルが登場し、ロングチュニックとスキニーパンツのルックや、60年代風カラーブロックのワンピースなど、メンズよりもよりレトロな雰囲気に。アクセサリーも余すところなくインパクトが強め。釣りのルアーをピアスやネックレスにしたり、ヒール部分がブランドキャラクターのウサギのシェイプになっていたりとユニークだ。
ヴィヴィッドな色使いやアニマル柄から感じられるポップさと、単一のモチーフが連続したサイケデリックな柄独特の浮遊感が、くせになる「気持ち悪さ」を感じさせたコレクション。