「ボストン美術館展 芸術×力」東京都美術館で - 古今東西の権力者にまつわる絵画・工芸などを紹介
展覧会「ボストン美術館展 芸術×力(げいじゅつとちから)」が、東京都美術館にて、2022年7月23日(土)から10月2日(日)まで開催される。
“権力”をめぐる古今東西の作品を紹介
エジプトのファラオやヨーロッパの王侯貴族は、自らの権力を示すために彫像や肖像画を作らせた。また世界各国の宮廷は、きらびやかな装飾美術で彩られた。そして日本の大名も花鳥図をたしなんだ。古今東西の権力者は、その“力”を誇示し、維持するために芸術を利用してきたのだった。
展覧会「ボストン美術館展 芸術×力」では、質の高さと幅の広さで知られるボストン美術館のコレクションから、エジプトのファラオ、ヨーロッパの王侯貴族、日本の天皇や大名など、古今東西の権力者にまつわる作品を紹介。かれらが政治や外交に利用し、愛で、あるいは自らがたしなんだ美術品を約60点展示し、その半数以上は日本初公開となる。
権力を“見せる”多彩な作品が集結
会場には、宮廷画家ヴァン・ダイクが描いた《メアリー王女、チャールズ1世の娘》など、威厳のある表情や贅沢な衣装などにより権力を示す作品を展示。さまざまな時代・地域の美術作品が、古来より担ってきた社会的な役割をひもとく。
日本の名品が里帰り
また、日本に残されれば国宝に指定されたとも言われる二大絵巻にも注目。奈良時代に活躍した学者・政治家である吉備真備を描いた《吉備大臣入唐絵巻》と、平治の乱を主題に躍動感あふれる戦いの様子を描いた《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》を2作揃えて展示する。加えて日本美術では、江戸時代の大名・増山雪斎が自ら描いた《孔雀図》も初の里帰りとなる。
きらびやかなジュエリーも
さらに、女性たちにゆかりのあるジュエリーや工芸品も紹介。大粒のエメラルドをあしらったブローチは、世界でもっとも裕福な女性の1人とされたアメリカ人実業家、マージョリー・メリウェザー・ポストが気に入っていたとされるものだ。そのほか、ナポレオンの最初の妻ジョセフィーヌ所持の磁器なども展示する。
展覧会概要
展覧会「ボストン美術館展 芸術×力(げいじゅつとちから)」
会期:2022年7月23日(土)〜10月2日(日)
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開館時間:9:30〜17:30(入室は閉室30分前まで)
休室日:月曜日(9月19日(月・祝)は開室)、9月20日(火)
観覧料:一般 2,000円、大学生・専門学校生 1,300円、65歳以上 1,400円
※日時指定予約制
※高校生以下無料(日時指定予約が必要、ただし未就学児は日時指定予約不要)
※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料(日時指定予約は不要)
※高校生、大学生・専門学校生、65歳以上、各種手帳の所持者は、証明できるものを提示のこと
※内容は変更となる場合あり(最新情報については展覧会公式サイトなどにて確認のこと)
※本展は、2020年に東京都美術館、福岡市美術館、神戸市立博物館にて開催を予定していたが、延期された(巡回展はなし)
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
All photographs © Museum of Fine Arts, Boston