ヴァレンティノ(VALENTINO)の2019-20年秋冬ウィメンズコレクションが、フランス・パリで2019年3月3日(日)に発表された。
テーマは愛。すべてのものの”接着剤”となる、不思議な愛のパワーをファッション、そしてアーティストとのコラボレーションによって表現する。
はじまりは、グレタ・ベッラマチーナ、ムスタファ・ザ・ポエット、イエルサ・デイリー=ウォード、ロバート・モンゴメリーの4人の現代詩人が綴った愛のポエムから。その愛おしい言葉たちを、アンダーカバー(UNDERCOVER)の高橋盾が解釈しグラフィックを作成。2019年秋冬メンズコレクション同様に、クチュール×ストリートのコラボレーションから生まれたのは、薔薇、蝶、キスする男女の石像という3つの要素をコンビネーションさせたグラフィックだ。
情熱、深み、奇抜さ…など様々な形容詞が当てはまるアイコニックなグラフィックを、ヴァレンティノならではのクチュールのテクニックを使って、上品に描き出す。ファブリックの切り替えやインターシャ、エンブロイダリーなど、熟練の技が光る繊細な技術によって命が吹き込まれ、コートやドレスの上で顔を出している。
高橋盾とのコラボレーションを喜ぶように、グラフィックを用いたウエアには、着想源となった4人の詩人のポエムから一節を切り取って、洋服に配した。フーディトップスのフード部分やニットトップスのバックスタイル、またコートの内側や裾に愛の言葉を忍ばせたものもある。
ストリートとのタッグによって生まれた“軽さ”は、ヒールシューズをミックスさせることでエレガンスへ進路を変更。ウエッジソールやチャンキーヒールなど、足をキレイにみせながらも歩きやすい、女性に優しいデザインとなっている。
カラーパレットは、愛がもたらす幸福感や高揚感を表現するように鮮やか。カドミウムと名のついたフレッシュなオレンジやネオンピンク、フレッシュなイエローが、ヴァレンティノのならではのシフォン、レース素材のドラマティックなドレスに取り入れられている。