ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)の2019-20年秋冬コレクションでは、これまでよりも大人っぽい新たな女性像を追い求める。
探求したのは上品なシルエット。ドレスやパンツはどれもロング丈に整え、量感をたっぷりと取ることで、ゆったりとテキスタイルが揺れ動くエレガントなフォルムを作り出す。ドレスは太いベルトでウエストマークし、腰からふわっと広がるボリューミーなスタイルを楽しんでいる。
また、大人な女性像を描くにあたり、マニッシュな要素をプラスした。網目のつまったコットンやテーラーでみられるウール、ハウンドトゥース柄のテキスタイルなどを積極的に取り入れ、落ち着きのある雰囲気を作り出している。紳士服のアウターに使われるコットン地で仕立てたドレスは、バックスタイルはケープに変わるユニークなピースだ。
ディテールに遊び心を加えているのも特徴。縫う作業からヒントを得て、ニットワンピースには、デフォルメさせた縫い目をジョーゼット地を使って表現。レースをのせたシャツドレスは、右半身・左半分で加工を変え、プリーツ加工のレースとしわ加工のレースを共存させた。
今季は、アウター群が充実。1枚羽織れば“ジェイ ダブリュー アンダーソンらしくなる”ものを追い求め、ビッグサイズのケープ、バルーンスリーブのロングコートなどを提案している。